2019年1年間の読書記録、年間140冊、37732頁、1日102頁~読書メーターより

9 1月

2019年の読書メーター
読んだ本の数:140
読んだページ数:37732
ナイス数:5626

トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつトリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ感想
鳥についての多くの面白い話題が満載だった。「鳥目」ってよく言ってるが、人間が鳥目であって、鳥は夜間にもよく見えてるそうだ。鳩が首を振りながら歩いているようだけど、実は頭を先に前に出しそこへ体が後追いのようにして前に進んでいるという意外な事実。スズメが時には天敵の巣の下で子育てをやっていることもあるなんて、強いものをうまく利用しながらしたたかに生きている様子も知ることができ、私もあやかりたい。
読了日:01月05日 著者:川上 和人,マツダ ユカ,三上 かつら,川嶋 隆義
ベルリンは晴れているか (単行本)ベルリンは晴れているか (単行本)感想
戦後ドイツの米ソ英仏の4カ国統治と戦中のヒトラーのユダヤ人迫害を織り交ぜながら、恩人を毒殺されたドイツ人少女アウグスツスの見たものが描かれていく。犯人は意外なところにいたのだが、戦中や戦後の混乱した町や人の様子が詳細に描かれていた。国内外の人々が入り混じり、誰が味方なのか、スパイは?など複雑な社会を生きるのは大変なことだったろう。末尾の主要参考文献の一覧に圧倒される。彼女の生きる力につながった英訳本「エーミールと探偵たち」のような本に出会いたいものだ。
読了日:01月10日 著者:深緑 野分
常設展示室: Permanent Collection常設展示室: Permanent Collection感想
絵画とともに紡がれていくマハさんの小説にまた出会えました。「ピカソが描きたかったのは、目の不自由な男の肖像じゃない。どんな障害があろうと、かすかな光を求めて生きようとする、人間の力、なんです」という『群青』。「全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた」という『道』。「画家によって絵の中に閉じ込められた」少女に「いつか、助けに行くから」「きのうの続きの今日が、今日の続きの明日が、またきっとくる」の『デルフトの眺望』。絵に携わる者とその家族などとの関わりが胸に熱く染み込んできた。
読了日:01月11日 著者:原田 マハ
十二支のはじまり (行事むかしむかし (十二支のはなし))十二支のはじまり (行事むかしむかし (十二支のはなし))感想
岡山県に伝わる十二支の話がもと↑。神様の話を聞いている動物たちの様子はみんな興味津々の様子が目の表情でわかる。迫力のある切り絵・版画?集まる日にちを忘れた猫はネズミに尋ねる。この頃は仲違いもなく仲良かったんだろうね。可愛い顔をしたネズミは1日遅い「しん年の二日」と教えられたときの猫の表情も、眠たさをこらえている表情がおもしろい。いのししといぬの競い合いはすごい迫力。猫を買っている者としては猫が参加を拒んでおけさ踊りをしてたという福島の話も読んでみたい。
読了日:01月12日 著者:谷 真介
童の神童の神感想
直木賞候補作3冊目(これを読み終わる前に「宝島」と決定された)。平安時代の都の支配者に対する周辺の蔑まれた童たちとの対立が描かれてゆく。周囲の山を拠点に過ごす童たちとの戦いが繰り広げられていく様子は、映画などになると面白そうだ。映像化も大変かもしれないが。「貴族たちから返してもらう」という発想は面白くなるほどと思えた。歴史からすると平定されるのだから仕方ないのかもしれないが、こそっと生き続けて後の世でも裏で活躍してもらいたいものだ。
読了日:01月17日 著者:今村翔吾
信長の原理信長の原理感想
直木賞候補作4冊目。信長の統一に向けての行動が、家臣の働き方とともに描かれる。家臣の働き方が蟻の働き方に似ているという。突き詰めていくと、一人が必死に働き、一人は働かず、残る三人は状況により日和見になる、と。必死に働くものばかり集めても、この状態は変わらないという。600頁近いこの小説で光秀へのパワハラは酷い。読みながら、パワハラや働き方改革を考えてしまう。「自分が」と必死で働く人。でもこの蟻の原理から他の人が代わって活躍していく。当時は謀反を起こせば殺害もされたのだが・・・。
読了日:01月23日 著者:垣根 涼介
平成くん、さようなら平成くん、さようなら感想
芥川賞候補作1冊目。この中に日本は世界で一番安楽死のしやすい国と表現されているが、どうなの?ネットで検索しても認められていないという記事のほうが多いのだが。商品名などがこれほどわんさか出てくる小説を読んだのは初めてだ。平成時代に存在するもののカタログにでもしたいのだろうか。その商品を販売しているところから広告料が貰えそうだね。死んだ人の名前さえも一切語ってもいけないボルネオのプナン部族を初めて知った。来世はあると考えるほうが合理的で自由に生きられる、は納得。
読了日:01月24日 著者:古市 憲寿
わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑感想
タイトルが面白そうで読む。いろんな生物があれれ?と思いながら絶滅していく様子がわかりやすく楽しかった(不謹慎)。鎧のような10mの体を持ち噛む力も恐竜並みなのに、なんと1mmにも満たないプランクトンのせいで絶滅したとか。人間によって数十年で絶滅させられたり。そうかと思うとやる気がなくて他と争わずに深くに潜っていったために絶滅の危機を逃れたというものも。さて我々人類は絶滅の危機をある程度は予想もできるのだろうから、核・戦争・温暖化など早く解決しておきたいものです。
読了日:01月25日 著者:丸山 貴史
ある男ある男感想
本屋大賞ノミネート作2冊目。戸籍のロンダリングに唖然。ある男の死を巡り今の日本社会の多くの問題もあぶり出されているようだ。ともに過ごした人は、実は違う名前の人だったなんて明かされたらどう思うんだろうか。過ごした期間の思い出は嘘でもない事実。弁護士城戸の調査への熱意は、人の過去の系譜と今、そしてこれから未来を生きていくために、里枝だけでなく自らのためにも注がれたと感じる。俳句「蛻にいかに響くか蝉の声」、「彼の人生のすべて」の箇所に感極まる。戸籍を変えずに別の生き方もできたのだろうに。
読了日:01月30日 著者:平野 啓一郎
ひとつむぎの手ひとつむぎの手感想
本屋大賞候補作3冊目。心臓外科医平良。次のステップのために手術の多い病院への派遣をちらつかされ研修医3人の指導を引き受けたときにはがっかりした。しかし平良の患者への接し方、医師としての力量などが描かれていくたびに思いが変わっていく。怪文書の出所や真偽、研修生への指導の仕方などどんどん物語に引き込まれる。ハードな心臓外科を描きつつ、人の命を紡いでいく熱意が伝わり、感動の波が次々に押し寄せてきた。平良を支える妻の姿勢もすごい。平良に診てもらえる沖縄の人が羨ましい。
読了日:01月31日 著者:知念 実希人
【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された感想
本屋大賞候補作4冊目。母2人、父3人の優子さん?一体どうなってるのと思いつつ読んでいく。みんなに愛され大切にされていった優子さんは優しく強い子だ。同級生との関係が不安定になった時でも優子さんは落ち着いていた。親子関係が変わっていく中でも愛されてきたことが心の底で支えになっていたのだろう。梨花さんの行動には危うさも感じたが優子さんを第一に考えていたんだ。「二つの明日の楽しみ」なるほど。森宮さんあっての終末に心が温まった。虐待が増加する社会の中でこんな愛の本が広まっていくことを祈る。
読了日:02月03日 著者:瀬尾まいこ
熱帯熱帯感想
本屋大賞候補作5冊目。「千一夜物語」がよく登場するように、物語がどんどん広がっていき、「ぼく」は誰?って思うことしばしば。この「熱帯」という小説の中で「熱帯」という書物を巡ってその真相にむけて翻弄されていく姿を、読んでいる私自身も熱帯の海に流されてしまうようだ。「千一夜」のように物語の中の登場人物の物語が入り込んでいるようで何個目のマトリューシカ?って感じ。「何もないということは何でもあるということ」「創造の魔術」を手に入れ、3つの品を入れた物語でも創りたいものだ。
読了日:02月04日 著者:森見 登美彦
火のないところに煙は火のないところに煙は感想
本屋大賞候補作7冊目。ホラー作品はまず読まないのだが、候補作なので読む。なぜ読まないのか?そりゃ怖いから。作家と出版社とのやり取りまで小説?って思うような作品だった。一話目「染み」で、この先どうしよう?って思ったけど、2話目の「お祓いを頼む女」のやり取りが面白く、ついつい最後まで読んでしまった。「疑ってはだめ」と言われても・・・。疑って背くから不幸が襲ってくるのか、不幸があるから襲われるのか?こんな小説を書く作家もそれを出版する担当者もどういう神経の持ち主なんだろう?
読了日:02月06日 著者:芦沢 央
フーガはユーガフーガはユーガ感想
本屋大賞候補作8冊目。双子の風我と優我の虐待の日常が酷い。そんな中でのTwins Teleport ?面白いことを仕組んでくれてます。虐待・殺人などの目を背けたくなるようなできごとの中で瞬間移動で救えるか。ある程度落ち着いて明るくなった生活に、突然のフラッシュバック。なんとも言えない。しかし、彼らは自らの普通の生活だけでなく、過去の悲惨の事件の解決を目指すヒーローの歩みでもあった。虐待を受けたがゆえに同様の人を救いたい思いによって強い人間になれたのだろうか。
読了日:02月06日 著者:伊坂 幸太郎
ひとひと感想
本屋大賞候補作9冊目。主人公聖輔の20歳前後の人生の大きな波が描かれる。聖輔の性格は父親とよく似ているようだ。不運な中でも健気な姿が伝わってくる。その生き様が最後の一行に集約されているのかもしれない。おかずの田野倉での出会いや父を辿る聖輔の姿が心地よい。身内や友達?への対応でもどかしさも感じながらそれが聖輔なんだろうね。思いやりのある人を見る目を持つ青葉、要領良さだけから変わっていった映樹、田野倉などの人々、暖まる出会いがよかった。
読了日:02月08日 著者:小野寺 史宜
花だより みをつくし料理帖 特別巻花だより みをつくし料理帖 特別巻感想
久しぶりに高田さんの本。「みをつくし料理帖」の「特別巻」ということだが、今回も何気ないところでも涙を流してしまった。「燕が雛に餌をやる」どうしてこんなところで・・・。澪さんがなかなか登場しないなと思いながら油断していたのかもしれないが・・・。涙腺が緩みっぱなしでした。「特別巻」と言わず、大阪での澪さんの活躍を見ていきたい。東西の食文化の違いを澪さんはどう生かしていくのか。野江さんの過ごし方に一安心。雲外蒼天の澪さんが天下の台所での今後ますますの活躍を期待します。待っています。
読了日:02月11日 著者:髙田郁
会社を綴る人会社を綴る人感想
主人公・紙屋。その名前の由来がわかってなるほどと思えた。紙屋ほど仕事のできない人物はそうそういないだろうが、兄や製粉会社の社長など、長所を生かしてくれる人がいて救われた。紙屋自身が自分の長所を自覚しそれを裏切らない行動をしたのは立派。あのような状況に置かれたとき、自分なら上司の言うがままだったような気もする。紙屋は自分の仕事の出来なさを逆手に取って、長所を生かした。榮倉さんへの思いが伝えられなかったのは残念だったが、手紙に託したかな。非公式社史は見事に読ませる力があった。
読了日:02月13日 著者:朱野 帰子
ペロー童話集 (挿絵=クラーク)ペロー童話集 (挿絵=クラーク)感想
「赤ずきん」「眠れる森の美女」「シンデレラ」など子どものころ絵本として一度は読んだことのある童話などが、細かなクラークの装画とともにあった。作者は今から300年以上も前、ルイ14世にも仕えた。口承の話を文学に高めたという。各童話も絵本ではつてられていないことも多くあった。この作者がいたから絵本として読むことができたのだと初めて知る。
読了日:02月14日 著者:シャルル・ペロー
アリとキリギリス~ドレの寓話集~アリとキリギリス~ドレの寓話集~感想
ドレの緻密で迫力のある挿画に圧倒される。最初の「アリとキリギリス」のドレの装画もアリ・キリギリスではなく人物が描かれている。細かな線によって人の表情、物、風景が描かれ、その絵を含め寓話の捉え方を現代に置き換えて解説されている。ラ・フォンテーヌの寓話が約300年以上前の時代背景の中で紀元前のイソップ寓話を捉えたのだから、現代に合わせたものにしたという。人間を含めた生き物たちの物語から多くのことに改めて気づかされた。「ライオンとブヨ」「猫を愛した男」「痛風とクモ」などこんな話もあったんだ。
読了日:02月18日 著者:ジャン・デ・ラ・フォンテーヌ
つるかめ助産院 (集英社文庫)つるかめ助産院 (集英社文庫)感想
主人公まりあから見た助産院の物語。まりあの境遇からすると多くの悩みを感じながら過ごしてきたことだろう。思い出の南のハート型の島でのつるかめ助産院で多くのことを学び体験し、生き方を見直すことができてよかった。出産への立ち向かい方ばかりでなく、いろんな人との絆の結び方を教えてもらえた本だった。最後の小野寺君とのことは主題ではないのかもしれないが、もう少し描いてほしかった。艶子さん、里親さんとのことも感動しました。心からの言葉や態度は人を動かしますね。
読了日:02月21日 著者:小川 糸
一茶「生きもの句帖」 (小学館文庫)一茶「生きもの句帖」 (小学館文庫)感想
風景や生きものの写真とともに一茶の句がまとめられた文庫。生きものを詠んだ膨大な句の中から480句が収められている。雀・蠅などのよく知られたものもある中で、蚤、虱、孑孑(ぼうふら)などもあって驚いた。「孑孑も御経の拍子とりにけり」「とぶな蚤それそれそこは角田(すみだ)川」「うつるとも花見虱ぞよしの山」生活の中で弱い小さな生きものにも目を向けて飾ることなく詠む姿勢がいいですね。じっくり向き合えているから詠めるのでしょうね。「のら猫が仏のひざを枕かな」
読了日:02月24日 著者:小林 一茶,岡本 良治
愛なき世界 (単行本)愛なき世界 (単行本)感想
本屋大賞候補10作品目。「愛なき世界」って寂しい。一体どんな物語なの? やっと手元に入り読み始める。イロイヌナズナの研究にのめり込む本村紗英に、調理見習いの藤丸が惹かれていく。「愛なき」とはあるものの、本村への愛を高めながら、調理への愛を追い求める藤丸の姿が、朴訥ながらも誠実で好感が持てた。植物、研究、異性、同僚、弟子、近所の常連等々、様々なところでの「愛ある世界」が描かれていた。3回目、4回目とへこたれずに藤丸がんばれ。君の誠実さは紗英を変異させていくはずだ。そうあってほしい。
読了日:02月26日 著者:三浦 しをん
本と鍵の季節本と鍵の季節感想
高校生図書委員の松倉詩門と堀川次郎の二人による5短編。二人の会話も小気味よく進み、謎に立ち向かっていく。それぞれの謎は私には予想もできない決着となっていく。なかでも「913」と「ない本」など図書に直接関わるものは興味深かった。他の短編も図書に関わるのだが。「金曜に彼は何をしたのか」など小さな手がかりから真実を明らかにするなんて素晴らしい。それにしても詩門くんの行動・思考パターンがなかなか読めないのが、この小説の幅を広げてるのだろうか? みんな心に秘めたものを持ちながら過ごしてるんだ。
読了日:02月28日 著者:米澤 穂信
13階段13階段感想
読み応えのある本。日本の司法・刑罰について考えさせらた。無期懲役ってそんなこと? 再犯率がほぼ50%?! 仮出所の三上純一と刑務官南郷が依頼されて冤罪を防ぐための調査で次第に明らかになっていく様子に惹きつけられた。死刑が実際に執行されるシーンなどでは刑務官の心の負担も凄いものだろうと想像できた。南郷が尾行をまく手口が痛快、こんな役割があったのかと。13階段も処刑台かと思って読んでいたが、それは別のことであった。それにしても真相はうまいこと潜んでいたものだ。
読了日:03月05日 著者:高野 和明
山猫珈琲 上巻山猫珈琲 上巻感想
どんなエッセイなんだろうと思いつつ読み始める。嘘ばかりで書く小説よりも本当のことを書くエッセーは難しいと最後の方で述べていたが、楽しませてもらいました。「女子会?」「山に登りたくなったから山を舞台にする小説を書く」「『高級』そうめんは嫌い?」など過去の体験などを知ることができ、「イヤミスはちょっと…」と思っていた私も意外に思うことも多く、親近感がわきました。十数回目の娘さんの誕生日に、娘さんから言われた「出産記念日だから」には感動しました。いい子育てもできていたんですね。
読了日:03月06日 著者:湊 かなえ
発現発現感想
亡霊、統合失調症、トラウマ、遺伝? 何とも心がざわついた。敗戦間近の満洲での回想、昭和40年と平成30年。世代をまたがって話が進んでゆく。まもなく平成が終わろうとする今、昭和はまた遠くなっていく。この小説は忘れちゃならないんだよと言っているようでもある。私も父から戦争中の話はほとんど聞いていない。中国・北朝鮮・韓国と今後とも繋がって行くためにも日本国民だけが知らないでは困る。DNAが共通の彼岸花を造形が素晴らしくきれいだと見続けることができますように。
読了日:03月11日 著者:阿部 智里
真夜中の子供真夜中の子供感想
無戸籍児童、今までほとんど意識してこなかったことを改めて気づかされた。蓮司に戸籍を与えるためには多くの壁があった。厳しい境遇の中で生き抜いていく蓮司の逞しさに胸が詰まる。彼を何気なく支える中洲の人々の心優しさ、彼にしだいに惹かれる緋真。物語は重いテーマでありながらも、人々の温かい眼差しの中で、心揺すぶられた1冊だった。終盤の2つの家庭の真実に驚かされた。蓮司がこれからも中洲で一人前になっていけそうでよかった。緋真の思いを受け止めれる大人になってくれよ。
読了日:03月13日 著者:辻 仁成
七つの会議七つの会議感想
企業の利益拡大のためにノルマを押し付けられる社員。会社の中で少しでも上に上がろうとする中で、不正に手を染めていく社員。不正に気づきながらも会社を守るため隠蔽工作。今の企業や政治の中でも数字をすり替え誤魔化し、よく見せようとすることが話題となる。たった一つの小さなネジ。それがとんでもない事故をも引き起こすかもしれないということに恐れを抱く。社内外への告発によって救われた。安心安全を第一にして利益を求めてもらいたいものだ。それを指摘できる人でいたいものだ。
読了日:03月16日 著者:池井戸 潤
ゼロトレゼロトレ感想
体のポジションをゼロに戻すことの大切さとそのトレーニング法が書かれていた。「羽が生えたように軽くなる」の副題に魅せられた。毎年のように身長が縮んでいるのも脚などの筋が固くなっていることが原因だといわれ、はっとする。呼吸法と股関節周り・太腿のストレッチ、かかとに重心を置くというのも今まで意識していなかった。筋を伸ばすことで羽が生えたように軽くなるのなら、普段の生活で意識してみようっと。他人を意識せずに自分の体や心の持ちようをゼロポジションに戻すことを意識したい。
読了日:03月23日 著者:石村友見
それまでの明日それまでの明日感想
初読みの作家。探偵事務所の沢崎の警察をも手の内で動かしているようで面白かった。融資が内定している料亭の女将の身辺調査の依頼をされ、なんでもない調査が、次々と思わぬことにも巻き込まれていき、どう繋がり収束していくのか、楽しめた。依頼人の意図がこんなところにあったとは。それにしても金融、暴力団などの世界は見えにくいものだ。小気味良い女将さんの対応は凄いね。
読了日:03月23日 著者:原 りょう
棲月: 隠蔽捜査7棲月: 隠蔽捜査7感想
大森署長・竜崎の仕事ぶりがいいね。上に媚びず下にも偉ぶることもなく、事件解決に向けて真摯に立ち向かう姿に惹かれる。いじめとサイバーテロ。ますます増えていきそうで気になるところだが、それらの事件をうまく収束させていった。署員の能力を最大限に引き出し自分も学ぶという考え方が、書院をひきつけても行くのだ署員を惹きつけてもいくのだろう。展開も早くほぼ一気に読むことができた。自作も大いに期待したい。
読了日:03月24日 著者:今野 敏
ゆえに、警官は見護るゆえに、警官は見護る感想
刑事ものの小説もときに読んでるが、これは一味違っていた。今までのものは格好良くビシッと事件解決まで行くのだが、この初読みの作家さんのは異なっていた。留置場の様子がよく描かれた。留置担当官・武本の留置人へ感じる疑念をうまく描いていた。お坊ちゃん警視の潮崎、財務捜査官の宇佐見さらに正木星里花巡査の3人の掛け合いの面白さも、ひどい事件を追いながらも和ませるものとなった。東北の震災が千葉の方でも大きな被害を出していることにも改めて感じさせられた。事件解決へどう収束するのか最後まで楽しめた。
読了日:03月28日 著者:日明 恩
救いの森救いの森感想
「児童救命士」新米の長谷川とその相棒で指導者?の新堂を中心とした「児童保護署」の物語。子どもたちが命の危険などに遭遇したときに使用する「ライフバンド」が登場する。最近の保護者による虐待やいじめによる自殺者がなかなか減少しない状況の世の中にはこのようなシステムが必要に思う。でも職員の配置には厳しいものもあるようで、システムだけでなくそれを機能させる人材増員も求められるようだ。子どもたちの厳しい家庭や学校の状況とともに長谷川や新堂自身の過去も描かれ読み応えのある小説だった。
読了日:03月30日 著者:小林由香
共犯共犯感想
過去の少女連続殺人事件の犯人に対してマスコミ報道に煽られた周囲の人の目は厳しく、その後の家族は悲惨なものであった。少女誘拐事件をきっかけに物語は意外な方向に向かっていく。過去の事件とのつながりは、何か引っかかるところが。真実が曲げられ、冤罪で長く苦しむ本人や家族、事実かわかっても警察や司法もそれほどの責任も取らず、マスコミに至ってはその時々をセンセーショナルに報じるばかりで自らの責任を顧みない。最後の最後まで真相が二転三転と面白く読めた。
読了日:03月31日 著者:深谷忠記
評決評決感想
小学校時代の同級生、同じ誕生日の雅江と英理佳。どちらも成績は良かったが、家庭環境の違い、人生も大きく異なっていく。裁判員制度を描きながら殺人事件が裁かれていく。物語は二転三転それ以上、最後まで惹きつけられた。友情、親の子を思う気持ち、子の親を思う気持ち、警察官の調書、裁判員や裁判官の判断基準、多くのテーマを含みながら進んでいく物語だった。裁判員がどう判断するのかもなかなか難しそうなものだ。ドラマ化はされていないようだが、ドラマになってもよさそうに思うのだが、どうだろう。
読了日:04月04日 著者:深谷 忠記
沈黙のパレード沈黙のパレード感想
さすが湯川教授。複雑に絡み合ったピースを見事にはめていくものだ。終盤に差し掛かって読み手としてはこれで終わりかと思っているとそのピースがはまらず前に戻ってやり直しみたいな思いをしながら読み進めた。刑事が解けない難解な事件を解きほぐす湯川に魅了させられた。沈黙の手強さを今回初めて知ったが、人と人の信頼の心強さ、人を大切に思うがゆえに追い詰められる脆さも感じた。身内を殺害され、犯人もほぼあの人とわかりながら裁判も行われないというのは遺族にとってやるせないだろう。ましてや生活の糧とは!
読了日:04月09日 著者:東野 圭吾
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))感想
米国の作家の長編SF(1968)。場面設定は1992年。早川書房から69年に翻訳発行され、77年に文庫化、2017年には82刷とはロングセラーだ。設定された時代を現在過ぎているが、30年近く先の時代を想定したSFを興味深く読めた。火星から脱走したアンドロイドを処理するバウンティ・ハンターの物語。映話はテレビ電話?、ホバー・カーはまだ実現されてないけどキーやダイヤルは回さなくなった。隣の人が知らない間にアンドロイドに成り代わる日も近いのだろうか。時々、検査してみるかな?
読了日:04月12日 著者:フィリップ・K・ディック
父と私の桜尾通り商店街父と私の桜尾通り商店街感想
表題作などの6短編。ちょっと不思議な?世界。「ひょうたんの精」ひょうたんの中の七福神とチアリーダーという何とも奇想天外な世界が描き出されていた。よくこんな構想が浮かんでくるものだ。「せとのママの誕生日」。これを映像化するとしたら、ママさん役は最後まで演じられるのだろうか。途中で吹き出してしまいそうだ。ママとの繋がりで誕生日を祝おうという彼女たち。決してママさんに可愛がられたわけでもないだろうのに、人生の中で大きな存在のママさんだったのだろう。想像するだけで笑えてきそうな、でも変な誕生日。
読了日:04月14日 著者:今村 夏子
昨日がなければ明日もない昨日がなければ明日もない感想
杉村探偵、別れた妻子を時折思いながら、のんびり確実に仕事しているようだ。事務所をみると、口コミを知らなければ私は依頼しないかも。仕事の下請けを喜んでしたかと思うと、パソコンに強い人へ下請けを出したりと、人望は厚そう。娘を思いうるっとくるなんて、優しい元お父さん。本作が初めてなので経緯は知らないが、よりを戻せないのだろうか。そんな手立てを見つけることもできる探偵のように思うのだが。人のことはできても自分のことは無理なのか。「未来はボートを漕ぐよう」の言葉はよかった。
読了日:04月19日 著者:宮部 みゆき
ノースライトノースライト感想
ノースライト?北の灯り?南半球の話?と思ったら浅間山を臨む北向きのY邸を巡る話だった。建築士は何を主眼に建てるか、そのコンセプトは大事なもののようだ。Y邸依頼主の動向を探りながら、その中にあった椅子の製作者のこと、メモワール設計に向けての事務所の動きとともに、主人公青瀬稔自身のことなど、いろんな視点で楽しめた。その建物にどう光を取り入れるかを考える青瀬だったが、青瀬自信も冷たく弱いと思われていた光を受け続けてきたことにしだいに気づいていく。青瀬が北向きの窓を開け放つことを願う。
読了日:04月26日 著者:横山 秀夫
海外ドラマはたった350の単語でできている海外ドラマはたった350の単語でできている感想
作者はアメリカのドラマを分析して、その中でよく使われる英単語を頻出順に表にしている。45時間分29万語の中で、12000の全単語のうち1900語で92%をカバーする。これら殆どが中学校で登場する単語で、さらに全セリフの80%は350個の単語で作られているというのだから、ちょっと頑張ってみたくなる。品詞ごとの重要語や英会話を学習する手立ても示されている。スピーキングとヒアリングを、ドラマの字幕、シャドウイングで高めるなどが示されていた。あとはどれだけ実践するかのみなのだが・・・。
読了日:04月27日 著者:Cozy
一気に英語力がグレードアップする100の英単語: 「話す」「書く」のバリエーションがどんどん広がる一気に英語力がグレードアップする100の英単語: 「話す」「書く」のバリエーションがどんどん広がる感想
猫たちの物語が英語で語られ、「ターゲット単語」の説明と、「注目表現」の説明が行われていた。私にはハードルが高かったが、わかる単語だけの拾い読みで最後までかろうじて読む。
読了日:05月01日 著者:パトリック フォス,酒巻バレット 有里
トリニティトリニティ感想
60年代から現代までを駆け抜けてきた3人の女性が描かれる。時代の先端を切り拓いた人たちとも言えるのか。イラストレーターとして見出され育てられた朔、フリーランスライターの登紀子、そして寿退社した鈴子。女性の地位向上の中での彼女たちの活動は、一方で家庭の中での関係をこじらせることにもなっていった。トリニティとは三位一体と訳されるそうだ。彼女ら3人、仕事・上司、家庭、社会情勢などいろいろな三位関係がありそうだ。取材を通じて歩みだそうとする奈帆や朔を見出し最後まで見つめていた立見に心揺り動かされた。
読了日:05月06日 著者:窪 美澄
英単語の語源図鑑英単語の語源図鑑感想
鉄棒のムーンサルトmoon-salto、なめたら飛び上がるような塩のsalt、水面から飛び跳ねる鮭salmon、サラミsalami、ソーセージsausage、サラダsaladなどみんなイタリア語の「跳躍」を意味するsaltoを語源に持つなど面白いものだ。バーベキュー、バリケード、バラックなどは「棒・横木、飲み屋、法廷」の意味を持つ「bar」を語源とするというのも意外だった。こういうふうに単語がどんどん頭に入ってくるといいんだろうけどね。語源に分解して単語を見るというのもなかなか面白かった。
読了日:05月13日 著者:清水 建二,すずき ひろし
百姓一揆 (岩波新書)百姓一揆 (岩波新書)感想
江戸時代に起きた百姓一揆をその後に記録された資料を分析されていた。印象に残ったのが、「〇〇騒動記」「〇〇太平記」など軍記物や講談や読み物としての体裁でもあるということや、それらの結末にその後の仁政が行われたことの前触れ的な記述になっている、などの指摘だった。一揆後の「読み物」教材、小説や講談のように読み手・聞き手の関心を惹きつけるために「〜の生まれ変わり」的な表現も、そんな現れだと。京都の出版社によって増刷されあるいは写本されたという。一揆勢の持ち物(鉄砲・筵旗など)も演出があると。
読了日:05月15日 著者:若尾 政希
妻のトリセツ (講談社+α新書)妻のトリセツ (講談社+α新書)感想
図書館予約が集中していてかなり待った。読むのは夫婦のどちらが多いのかも気になるところ。我が家では妻の方から先に読んで、自分の行動にも納得していたようだ。私も地雷を踏むこともちょこちょこあり、ネガティブトリガーを引いてしまう。女性脳は感情記憶を過去のものをも瑞々しく引き出せるという。うんうん、そうだ。納得しながら読む。日常生活の中でストレスを感じやすい妻の放電先となっているのが、妻の心の中で高い位置にある夫に放電していると。これからも弱電になるようにポジティブトリガーを増やそうっと。
読了日:05月18日 著者:黒川 伊保子
おいしく育てる 野菜づくり ―失敗しないコツと対策― (ナツメ社のGarden Books)おいしく育てる 野菜づくり ―失敗しないコツと対策― (ナツメ社のGarden Books)感想
退職後に畑にも関わるようになり、わからないことだらけ。たくさんの写真とともに、肥料、支柱、マルチシートなど丁寧に説明されている。野菜の種、苗、育て方の手順もわかりやすい。天候にも左右されやすい野菜づくりだが、楽しみながらこれからも関わっていきたいものだ。
読了日:05月18日 著者:五十嵐 透
彼女は頭が悪いから彼女は頭が悪いから感想
東大生による集団わいせつ事件が題材。終盤に事件の概要。東大生だから事件がマスコミで大きく扱われたとも言えるのだろうが、被害者の女性の方がネットバッシングを受けるなんてひどすぎる。描かれていたように加害者側がバッシングのきっかけも作ったのだろうが、他人事だと思って言いたい放題は酷だ。加害者母に対して女子大の同姓同名の教授の対応は素晴らしい。被害者は大きな傷を抱えて過ごすのに対して、加害者側の親子とも平然とその後の人生を過ごしていくことに歯痒さを感じる。日本はこのような事件への処罰が緩いのでは?
読了日:05月22日 著者:姫野 カオルコ
プログラミングでなにができる?: ゲーム・ロボット・AR・アプリ・Webサイト……新時代のモノづくりを体験 (子供の科学★ミライサイエンス)プログラミングでなにができる?: ゲーム・ロボット・AR・アプリ・Webサイト……新時代のモノづくりを体験 (子供の科学★ミライサイエンス)感想
中学校などでもプログラミング教育が始まっている。子供の科学ミライサイエンスのこの本の中にも学校で使用されるScratchやMonacaなどWeb上で使用できるものが紹介され、具体的なプログラムの作り方が説明されている。実際にテキスト通りに作ってみて楽しめた。ブロックを積み重ねていくようなプログラムだったので、気楽にできた。時間を作ってもう少し込み入ったものができたら最高だろうね。
読了日:05月23日 著者:杉浦 学
検事の信義検事の信義感想
佐方貞人検事と増田陽二事務官の4短編。「被告人の罪をまっとうに裁かせる」を信念に仕事を進める姿が清々しく良かった。検察組織の中で上を気にすればなかなか思うように動き回れないことでも、自分の立場より被告の真実を突き止めようとしている。特に最後の「信義を守る」の認知症の母親とその息子の事件については、佐方検事だったからこそあのような真実を突き止めることができ、あの求刑になったのだ。息子の思いに胸が熱くなる。佐方のような検察官ばかりだとありがたいのだが。
読了日:05月25日 著者:柚月裕子
ふまんがあります (PHPわたしのえほん)ふまんがあります (PHPわたしのえほん)感想
女の子の不満をお父さんがよく聞いて、それにきちんと答えているのがいい!「もううるさい!」「知らん!」なんて言わずにきちんと答えている。「どうして子どもだけ早く寝なくちゃいけないの?」などたくさんの不満に答えてる。それぞれの質問、自分は答えきれない。子育て中の方、大いに参考になりますよ。でも、そんなお父さんだから、最後は娘から・・・。ほっとしますね。
読了日:05月26日 著者:ヨシタケシンスケ
ヨチヨチ父 とまどう日々ヨチヨチ父 とまどう日々感想
父親の目線で子育てが4コマで描かれている。どれも、そうそう、あった、あった、と思えるものばかり。妻に悪く言われるのは私一人じゃなかった!? 初めての父親に贈ってあげるべきバイブルかもしれない。一人で悩み続ける父親の道標だ。この本で一人でも多くの父親の心が軽くなっていくことを祈りたい。
読了日:05月26日 著者:ヨシタケシンスケ
GUIもWebもAndroidも! これならできる! Java入門 (日経BPパソコンベストムック)GUIもWebもAndroidも! これならできる! Java入門 (日経BPパソコンベストムック)感想
初めのJavaのさわり十数ページと終わりの方のAndroidについての記述を見たくらいで、読書メーターに登録するのも良くないかもしれないが、この時期にこんな本にも触れたということで記録にとどめたい。最後の熟語ゲームを作ってみたかったが、NetBeans IDEを起動するところまでいかなくて断念した。
読了日:05月30日 著者:
毒 poison毒 poison感想
手にしたくないタイトルだが、妻に続いて読む。DVの患者、脳出血から半身麻痺になった患者と医師、看護師らの物語。「邪悪この上ない」DVの患者の傍若無人な言動は酷く、家族の苦労に心痛む。半身麻痺になり将来に絶望する患者と家族の苦しみも。夜勤のナースたちの責任や仕事の大変さも伺えた。毒。治療に使用する毒。自殺する毒。他殺に使用する毒。人を貶める言動の毒。ある人を助けるために使用する毒? 医師・看護師・患者・患者家族、弁護士のそれぞれの過去の因縁のからみ合い、真実を巡り最後まで興味深く読めた。
読了日:05月31日 著者:深谷 忠記
ねこのほそみち ―春夏秋冬にゃーねこのほそみち ―春夏秋冬にゃー感想
俳句好き、猫好き、エッセー・小説好きな人におすすめ。猫が登場する90弱の俳句を取り上げ、ねこまきさんの漫画が1ページ、堀本さんの解説が1ページという体裁である。堀本さんは4月から第4日曜日ののNHK俳句「俳句さく咲く」の先生と登場されていて、読みたくなり手にした。1つの俳句の解説というよりも、ショートストーリーが作られている。17音からこれだけの物語ができあがるなんて凄い。こんな物語が作れるような俳句を作ってみたいものだ。小林一茶・正岡子規と堀本さん位しか作者は知らないが面白かった。
読了日:06月01日 著者:堀本 裕樹,ねこまき(ミューズワーク)
望遠ニッポン見聞録 (幻冬舎文庫)望遠ニッポン見聞録 (幻冬舎文庫)感想
「テルマエ・ロマエ」の作者。映画とTVトークショーでの面白さから読む。海外生活の中から日本、日本人を望遠。日常生活を改めて楽しく考えさせられた。ディスカッションも低学年から口頭試問で育まれているとは。日本の、弱い部分と電気製品だとか歯科医の技術力などの素晴らしさも表されていた。ヤマザキマリさんのエネルギーに圧倒された。幼少期の北海道のスケートの時間の大変さに可笑しみとともに同情も。興味、強化、楽しみ、生活の中でいろんなことにどう向かうのか、多くの視点で絵とともに描かれていてよかった。
読了日:06月03日 著者:ヤマザキ マリ
60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。感想
こういう方の本を読むと自分も何か挑戦してみよう、今やっていることも楽しみながら取り組んでみようと思います。スマホのアプリを作成したというのも大いに惹かれて、本を読みました。「自分で学ぶ力があれば、どんな時代も生きていける」「好奇心は最大のエネルギー」「笑われたら、一緒に笑えばいい」と、やりたいことをやっていこう、「新しい世界があなたを待っている」そいう未来を見てみたいものです。
読了日:06月04日 著者:若宮 正子
葉っぱのフレディ―いのちの旅葉っぱのフレディ―いのちの旅感想
若宮正子さんの本にも「まだ経験したことがないことはこわい・・・"いのち"は永遠に生きている」の一節があり、また読みたくなった。「子どもと、子どもの心をもった大人」に「生きるとは」「死とはなんだろう」と問いかけています。緑の葉から紅葉し、見る人を楽しませていったフレディ。木から落ちていく仲間を見ながら死にたくない、怖い、と。人生、いのちの意味を問いかけてきます。葉としての命は終わっても土の上に落ち、分解され、虫や木やその他の「いのち」に生まれ変わる。人もまた、そうだ。絵本という形の哲学書でもある。
読了日:06月04日 著者:レオ バスカーリア
玉村警部補の巡礼玉村警部補の巡礼感想
四国88ヶ所のお遍路の巡礼をしながらの捜査旅。加納警視の抜け目のない経費使用と地位利用を行いながら、口悪く「詐欺師・空海坊主」とか札所に対しての発言には、「えっ!そんなこと言って大丈夫なの?」と心配してしまう。玉村警部補との凸凹コンビが深刻な事件さえも忘れさせてくれる。きちんとお遍路の旅をしたかったタマにとってはたまらない同行二人だったが、抜け目なく捜査してる加納警視の手腕発揮はお見事。
読了日:06月07日 著者:海堂 尊
できるポケット Androidスマートフォン アプリ超事典1000[2015年版]スマートフォン&タブレット対応できるポケット Androidスマートフォン アプリ超事典1000[2015年版]スマートフォン&タブレット対応感想
アプリもたくさんあるものだ。細かく分類された項目ごとにイチオシのアプリが示されている。私もたくさんのアプリをインストールしているがその時の判断基準は、ダウンロード数とプレビューなどのコメントだ。こんなアプリもあるのかと使ってみるのもいいのだろう。
読了日:06月07日 著者:アンドロイダー
大家さんと僕大家さんと僕感想
大家さんとの生活が楽しそう。こんな素敵なおばあさま(失礼ですが)と関わりを持ちながら生活してると、少々仕事がうまく行かなくても救われそう。大家さんに見てもらいたくて仕事にも張り合いも出てきているみたいだし。漫才だけが仕事じゃないから、こういう漫画で自分の人生をきりひらけるのも羨ましいものです。今は矢部さんも大変かもしれないが、世の中の素敵なことをどしどし発見して、描いてほしいものです。そして当たり前に感じている私達に気づかせてください。
読了日:06月08日 著者:矢部 太郎
無罪無罪感想
刑法39条「心神喪失者の行為は、罰しない。②心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する」。通り魔的殺人で「精神鑑定をして」の報道はこの条文に関係するのだ。殺人者の精神が異常なのは当然だと思う。精神鑑定はどう行われるのだろう。諸外国と同様の法というのだが。ましてや刑期後の再度の殺人など。遺族の気持ちや行動にも肯ける。一方、加害者の香織やその夫にも同情する。殺人も自殺もないのがよい。犠牲者が増えずよかったが、遺族、加害者側とも苦しみを少なく過ごすにはどうすればよいのだろう。大きな課題を投げかけられた小説だった。
読了日:06月14日 著者:深谷忠記
望み望み感想
殺人事件をきっかけに親族の生活が一変してしまう。加害者、被害者どちらがいいのか? どちらもいいわけがないのだが、本作はそんなことも問うているのだろうか。被害者としてどう対応するのか? 加害者としてどうする? SNSでは情報が飛び交い、あたかも加害者のように扱われ、葬儀の席にも参列させてもらえない。事件にどのように関わったのか苦悶してきた後に被害者として息子を迎えた両親は加害者をも参列の席に受け入れようとする。息子の様子を通夜葬儀になって参列者から聞く両親の思いに目頭が熱くなった。
読了日:06月17日 著者:雫井 脩介
Android Studio ではじめる Android プログラミング入門 第3版 Android Studio 2対応Android Studio ではじめる Android プログラミング入門 第3版 Android Studio 2対応感想
スマートファンのアプリに興味を持って本を開く。初めて出会うもので戸惑いも多かった。ただ2016年6月発行でAndroid Studio2に対応ということからか、ソースコードを見ながら入力してみてもエラー表示が出ることが続き、160ページほどでやめた。パソコンにインストールしたAndroid Studio3.4.1との違いなのかどうか、私にはわからないが、3分の1は読めたということにして、別の本を確かめたい。本となるとバージョンが変わると難しい。
読了日:06月17日 著者:掌田 津耶乃
とんちずもう―だいどころばしょとんちずもう―だいどころばしょ感想
子どもたちに言葉遊びの面白さを伝えるということで、落語家とイラストレーターで作られた絵本。どしどし、土俵な上げてもらいたいものだ。ただ、このだいどころばしょの中で、「じゃかいもとさといも」が「そとがけでさといものかち」がよくわからなかった。最後でも良いから解説みたいな説明があると言葉を知らない私にはありがたいのだが。
読了日:06月18日 著者:入船亭 扇里
神様の裏の顔神様の裏の顔感想
神様のような坪井先生。通夜の席で先生への思い出がひょんな展開に。先生のアパートの住民が先生との関わりを次々に思い出しながら悼んでいく。先生のよさがそれらで満たされていった頃から、本のタイトルが気になるような展開に。娘晴美と妹の友美?がそのひそひそ話を聞きつける。裏の顔はとんでもないものだった。よくもそんなことができたものだと唖然とするばかり。?まだ残り三分の一?そこからの展開もまたあっというものに。この先生は神様だったのか悪魔だったのか、悪魔を育ててきたのか?最後まで楽しめた。
読了日:06月24日 著者:藤崎 翔
ベスト・オブ対訳サザエさん 青版 オリンピックの時代 The Best of Sazae-san (KODANSHA ENGLISH LIBRARY)ベスト・オブ対訳サザエさん 青版 オリンピックの時代 The Best of Sazae-san (KODANSHA ENGLISH LIBRARY)感想
初めて漫画の対訳本を手にしてみる。磯野家のような英会話ができたら楽しいだろうなと思いつつ。さすがに文庫版だと吹き出しの英語文が還暦を過ぎたものには厳しい。堪能な方ならスペルもひと目でわかるのだろうが、一つずつのスペルを拾うものには、読みにくかった。途中から本をスキャンしてスマホに入れて読むことにした。これで読みにくいところは拡大もできたので最後まで読めた。対訳も横の欄外、熟語などの説明は下の欄外にありがたかった。
読了日:06月24日 著者:長谷川 町子
無花果の実のなるころに無花果の実のなるころに感想
祖母のお蔦さんと孫の望との関係が穏やかでいいな。望の作る料理などを一緒にいただきたいものだ。お蔦さんの周りに集まる商店街の人たちの暖かな様子も伝わり、読んでいる私も穏やかになれそう。そんな中で起こるちょっとした出来事をお蔦さんと望が解決に導く。人情味に溢れた物語に癒やされた。表題作など6短編。「シナガワ戦争」の八馬のおやじさんなら息子も立ち直れそうでホッとする。
読了日:06月28日 著者:西條 奈加
私に付け足されるもの (文芸書)私に付け足されるもの (文芸書)感想
NHK俳句で講師として出演されていたので、図書館から借りて読む。プロフィールを見て、再認識。12短編集。私には読みこなせなかった。ゴキブリについての一節は哲学的?なもので、捕獲器を置くことで悩むのは辛そう。「〜に付け足されるもの」はもっと読みたい。夫との関係はどうしてそうなったの? これからどうしたいの? 付け足されたもので蓮子はどう変わっていくの? 初めての作家さんで、よくわからないまま終える私の読解力を嘆く。
読了日:07月05日 著者:長嶋 有
地中海の猫地中海の猫感想
テレビの番組でもよく見るけど、本当によく猫をとらえている。この本では地中海周辺国の猫を写しながら、そこで暮らす人々の様子も文中から伺えて、猫好きの人だけでなく、旅行好きの人にも楽しめるのではないだろうか。かわいい猫の顔、喧嘩してる猫の顔、猫と関わる人々の優しい眼差し。ほっとできるひとときを味わえた。
読了日:07月05日 著者:岩合 光昭
中学レベルの英単語でネイティブとペラペラ話せる本中学レベルの英単語でネイティブとペラペラ話せる本感想
中学、高校、大学と英語の授業は受けてきたけど、中学以来、単語を覚えることができず、悲惨な点数ばかりもらっていた。最近、それでも少しでも関心が持てたらいいなと、英語に触れている。ホームページなどの作成でも英文字を綴ることもあり、単語に親しむほうがいいなというのもあった。タイトルからして最初から躓いてきた私にはぴったりではないかと読む。こんなかんたんに言えるのかと、驚くような文に、多く出会えた。中学校などでも会話練習にはいいと思うのだが。置き換えの技!
読了日:07月09日 著者:ニック・ウィリアムソン
サブマリンサブマリン感想
陣内のいい加減さに振り回される武藤との家裁調査官コンビが、深刻なテーマを和らげてくれる。少年時代に事件・事故を起こしたらどう処遇されていき更生を目指していけるのか。被害者の関係者の思いはどうなっていくのか。犯罪者の雇用が困難であったり再犯率が高いことも問題だ。そんな中でもまっとうな生活を目指す若林青年などもいる。投げやりのように見える陣内が目に見えないところで少年たちを暖かく支えようとしているのが、いいね。弘法も筆を選び、家裁も陣内や武藤を選んだ。
読了日:07月12日 著者:伊坂 幸太郎
焦土の刑事焦土の刑事感想
戦中戦後の混乱の状況、思想的弾圧の中で起きる殺人事件。上層部からの捜査中止の司令。連続して起きる事件を捜査できないもどかしさを抱える刑事。連続殺人事件なのか、犯人は?中止を指示する上層部とは?空襲を受けながら焼け野の中で殺人を繰り返すのはどんな人間なのか?警察上層部とどう関わるのか?戦地に行っても行かなくても、心や身体に大きなダメージを受け、最悪命を落とす戦争の酷さを感じながら、読む。加害者がどれだけ重要な人物とは言っても周りの対応は?だ。また上層部との繋がりが十分読み取れなかった。
読了日:07月18日 著者:堂場 瞬一
対訳サザエさん (3) (Bilingual Comics) (講談社バイリンガル・コミックス)対訳サザエさん (3) (Bilingual Comics) (講談社バイリンガル・コミックス)感想
サザエさんの4コマ漫画の英語版で、横に日本語訳。英語不得手な私も訳を見ながら読み進めた。何か所か日本語訳が?誤字?と思えるところも。擬音語など中学校の教科書には出てこないものにも出会えた。来年で長谷川町子さんの生誕100周年になる。その人の描いた漫画は今読んでみても面白い。新書判で会話の英文もなんとか読むことができた。ただ「!」など「l(エル)」と区別できにくいのは語彙力がないからだろうね。外国の人のために日本文化の様子を注釈でつけてあったが、日本人初心者のためのフレーズ解説も欲しかった。
読了日:07月19日 著者:長谷川 町子
刑罰刑罰感想
ドイツの弁護士作家で、2012年本屋大賞翻訳部門1位という本作を読む。翻訳本は読みきれるかなと不安もあったが、12短編で大変読みやすかった。それにしても、ドイツの司法はスッキリしているものだと感じた。特に「小男」は映画のシーンのセリフを入れながら主人公を描いているばかりか、麻薬所持で大変な刑罰に? が、こんな展開もあるのだ! 「奉仕活動」ではあくどい人身売買の弁護を引き受けたが、その酷さに弁護を降りかけた。司法の許可もなく、が思わぬところに見つけた綻び!
読了日:07月21日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
浄土三部経―現代語訳浄土三部経―現代語訳感想
浄土宗の中心経典「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の三部経が現代語訳で示されていて、お経の意味がわかる。阿弥陀仏の物語だ。それぞれの末尾には、仏教用語の説明や解釈の相違・論点などもかんたんに示されていて参考になる。経典を現代語に訳すだけでなく、意味が伝わりやすいように語句も補ってあり読みやすい。特に「阿弥陀経」には極楽浄土の世界の様子について示されているのでよくわかる。手塚治虫の「ブッダ」と「観無量寿経」などを合わせて読むと、こういうふうにお経に出てくるのがわかる。
読了日:07月21日 著者:浄土宗総合研究所,浄土宗
中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本[会話力編]中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本[会話力編]感想
「中学レベルの英単語」という言葉に惹かれて買った2冊目。後で気づけばこのニックさん、You Tubeでも「ニック式英会話」という動画がたくさんアップされている。その動画とこの本をもっともっと身近なものにしたいものだ。一つの文から語句を変えて文を作るとか、日本の学校で習う英語とネイティブの英語の違いや、定形フレーズの発音など、英語不得意の私には学ぶことがたくさんあった。「ネイティブの話し方を知らないと聞こえない」なるほど。
読了日:07月21日 著者:ウィリアムソン・ニック
あとは切手を、一枚貼るだけ (単行本)あとは切手を、一枚貼るだけ (単行本)感想
静かに流れ行く往復書簡。その中に描かれる二人のちょっとした動きや感じ方を見つめる眼や心には熱いものが流れているように感じられた。文中に登場する「アンネの日記」などの作者や登場人物になぞられて語られる言葉に思いが乗せられているようだ。アマゾン奥地の亀と蝶の話などきみとぼくとがそうありたいと言ってるようで、胸にじいんと響く。タイプライターの音、ミシンの音、一つ一つが愛の言葉に変わっていくようで、心安らぐひとときを過ごすことができた。
読了日:07月27日 著者:小川 洋子,堀江 敏幸
麦本三歩の好きなもの麦本三歩の好きなもの感想
大学図書館勤務の三歩の日常ということで、図書館で働く人の様子が描かれるのかなと思っていたが、個人的な日常の様子であった。このネーミングはどこから来たのだろう。三歩の言葉のカミカミにも周りのスタッフは心温かく、指導者からはお目玉は食らっているようだが、何か憎めない三歩だ。親友とホテルに泊まったり、先輩にズルをしたことの悩みを相談したり、人に恵まれている。愛されている。失敗は多いようだが、それでも、精一杯勤めようとしている。頼りになる人がいること、頼りにしたいと思うことが、いいんだろうね。
読了日:07月29日 著者:住野 よる
人工知能人工知能感想
自動運転システムが最近話題。高齢者交通事故の話題も関心を高めるためなのだろうか。図書室でこのタイトルが目に入り読むことに。いきなり自動運転による人身事故から始まり、惹きつけられてしまった。主人公・新谷凱の子供時代からの物語。破天荒でありながら興味ある事柄には熱中していた。大して勉強もしないのにその気になった時の集中力の凄さ。人工知能AIに出会って本領発揮。人工知能ディープ・ラーニングの人間の関わり方は今後ますます慎重に、そしてテロ等に利用されないように。エストニアの電子政府が気になる。
読了日:07月31日 著者:幸田真音
傲慢と善良傲慢と善良感想
傲慢と善良ってどんなことなのだろうかと読み進める。坂庭真実と西澤架との出会い。人が人との関係で、相手を傲慢な人、善良な人と思ったり。また逆に自分は善良と思っているが人からは傲慢と思われているのに、それに気づかないほど傲慢であったり。人生の歩みの中で、家族、友人、周囲の人、いろいろな評価がされていることを改めて感じた。真実のとった行動には唖然としたが、それ以来の架の熱意には胸打たれる。終盤の「キャンセルして」に、それはないだろうと思ったが、その後の真実たちの行動に大喝采!
読了日:08月02日 著者:辻村 深月
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女感想
第161回 芥川賞受賞作ということで読む。むらさきのスカートの女をストーカーのように見守る、いやチェックする黄色いカーディガンの女。ホテルの清掃作業を行うスタッフの言動が信じられなかった。今どきそれはないでしょ! 近づきたいと思いながらいつまでも近づけなかった「私」の行動はどうだったのだろう。「むらさき」を守るためなのか「私」を守ろうとしたのか。所長も「むらさき」にすべてなすりつけようとしたのか。謎は残り、「私」のしたたかさ見た。
読了日:08月03日 著者:今村夏子
いるいないみらいいるいないみらい感想
連れ合いが、子どもが、いるいない。いろんな事情の人の集まりがこの世の中。日本の政治家の「結婚して、子どもは・・・」という発言には呆れるが、先進国の中でも特に出生率も低いのが日本。この原因や将来は気にもなる。5短編の中で最後の「金木犀のベランダ」の子羊堂のメロンパンが最初の短編にも出てきていた。「欲しいものが手に入らないこともあるが、すでに持っているものの幸せを感じることも大切だ」という節子さんの言葉も心に響いた。「小さな花が集まって強い香りを放つ」「パンのように膨らんで甘い香りを放つ」人生を感じたい。
読了日:08月05日 著者:窪 美澄
線は、僕を描く線は、僕を描く感想
小説っていいな。普段出会いもあまりない水墨画に出会わせてもらえた。漫画も出版されているようだが、多くの人にその世界を味わってもらいたいものだ。墨の濃淡だけで描かれるものくらいの認識しかなかった。だが、その技術だけではなく、その作家のものを見る目、作家の人生観までもが、作品に投影されるとは、奥深いものである。もちろんその作品を見極める力も必要だ。生活への気力を失っていた青山霜介が水墨画、作家との出会いを通じて、自らの過去と向き合い、未来への希望を抱く良い作品だ。他人との繋がりが彼を強くした。
読了日:08月10日 著者:砥上 裕將
凪のお暇(1)(A.L.C・DX)凪のお暇(1)(A.L.C・DX)感想
子どもが持って帰っていて、帯に黒木華のドラマの紹介があって、思わず手にして、1巻を読み終える。周りの人のことばかり考えて、自分の思いを出していなかったら疲れるだろうね。凪はこれからどう生きていくのか、次が気になる。
読了日:08月10日 著者:コナリ ミサト
凪のお暇(2)(A.L.C.DX)凪のお暇(2)(A.L.C.DX)感想
子どもが持って帰っていて、帯に黒木華のドラマの紹介があって、思わず手にして、1巻を読み終える。周りの人のことばかり考えて、自分の思いを出していなかったら疲れるだろうね。凪はこれからどう生きていくのか、次が気になる。
読了日:08月11日 著者:コナリ ミサト
凪のお暇(3)(A.L.C・DX)凪のお暇(3)(A.L.C・DX)感想
我聞慎二とゴンさん、ゲーム!変われないと言い切る我聞。可愛いと言ってくれるゴンさん。凪はどっち選ぶんだ?ゴンさんのキーは一体何本渡されてるんだ?我聞ももっと優しくしたら?
読了日:08月11日 著者:コナリ ミサト
凪のお暇 4 (A.L.C.DX)凪のお暇 4 (A.L.C.DX)感想
鍵を手放す決心ってなかなかできないよ。凪の決意も凄い。糠床が無事で良かったね。
読了日:08月11日 著者:コナリミサト
凪のお暇(5) (A.L.C.DX)凪のお暇(5) (A.L.C.DX)感想
凪が何気なくやっている「雑用」が、他の人にとっては大変なこと。そんなことに気づいてくれる周りの人がいてくれることが嬉しい。凪はそのことにいつ気づくのだろう?我聞、ゴンと少し離れて、お互いがその良さに気づいていく。身近にいると気づかないことが、離れて初めてその人の大切さがわかったりするんだよね。
読了日:08月12日 著者:コナリミサト
【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び感想
第161回直木賞受賞作ということで読む。江戸時代の大阪道頓堀を中心として歌舞伎や浄瑠璃が盛んに行われ、庶民の楽しみであったことが伝わる。その中で主人公「半二」の浄瑠璃作家としての生涯が描かれる。読後、調べてみると半二は実際、「妹背山女庭訓」の作者であり、後の文楽、歌舞伎の演目として200年以上も続いてることになる。人形浄瑠璃と歌舞伎が同じ演目を取り上げて興行したり、他の小屋が焼き直して行ったり、かなり自由に行われていたことに驚くとともし、半二が作品に苦しむ中、妻のお佐久の気性が頼もしかった。
読了日:08月17日 著者:大島 真寿美
読まされ図書室読まされ図書室感想
各界の人から紹介された本を読んだ著者のエッセー。NHK俳句の司会をされていることから興味を持ちなにか読んでみたくなって、最初の1冊。あのゆったり感そのまま。自分とは違う他の人の推薦本となると、自分ではまず選ばないような本に出会え、そこからまた新たな視野が広げられるようだ。著者もかなりそんな本に出会えたようです。この中で、何冊か読んでみよう。
読了日:08月18日 著者:小林 聡美
茶色の朝茶色の朝感想
小林聡美さんの「読まされ図書室」に劇作家・演出家・俳優の長塚圭史さんが推薦していた「背表紙の厚さはたったの1センチ、本文はわずか三ミリ」の本ということで読む。途中には絵もあり、文字数はぐっと少ない。優しい言葉で言ってることは、とてつもなく恐ろしくもある。茶色の猫や犬や・・・でないと法律違反!刑罰は・・・。あとがき解説などを読んでると、本当にフランスだけではない、日本も。いや、今は世界中の国がこんな状態に逆戻りしてるんじゃないだろうか。一人ひとりがしっかり考える。なるほど。
読了日:08月18日 著者:フランク パヴロフ,ヴィンセント ギャロ,藤本 一勇,高橋 哲哉
ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)感想
作者の日常そのままの過ごし方、考え方が至るところに出ていて、と言っても本当の姿も知らないのだが、とっても好感が持てたエッセーだった。山荘でガーデンを夢見て種蒔く人になったり、庭木職人としてモッコウバラと格闘したり。それにしても19歳の体年齢(執筆時)とは驚き!他の人がほどほどだったのだから体重計が壊れていたわけでもないのにね。「かもめ食堂」のフィンランドはよほどお気に入りになったんですね。ゆったり感がぴったりなのでしょうか。
読了日:08月20日 著者:小林 聡美
道具箱はささやく道具箱はささやく感想
15ページ足らずの18短編集。短いながらなるほどと思える解決。「曇った観覧車」は友達思いが仇になった結末が悲しい。「声探偵」「狩人の日曜日」よくぞ上手くやってくれたものだと拍手喝采だった。短編の中に、悲しい過去がうまく解決に結びついているものあり、えっ?そんなことあるの?というものなど、いろんな思いを抱きながら楽しませてもらえた。
読了日:08月21日 著者:長岡 弘樹
とむらい屋颯太 (文芸書)とむらい屋颯太 (文芸書)感想
江戸を舞台にした物語。生業はとむらい屋。人の死は突然やってくる。生まれる前後から始まって、病気、事故、人の命はいつどうなるかわからない。周囲の人の悲しみ。死後を弔うために、僧侶ばかりでなく段取りなどを行うとむらい屋が、よく描かれていた。颯太自身の生い立ちも終盤出てきて、一層胸を打たれた。亡くなった人の思い出が周りの人の心にいつまでも残されるように。「儒者ふたり」の生き方の違いで、一方は長屋住民の生き方を変えた。その意を汲む颯太も立派!
読了日:08月23日 著者:梶よう子
119119感想
消防署勤務の人たちが主人公。災害時の対処の仕方なども描いてあって参考にもなった。プッシュホンの電話でボタンを押さずに119に電話というのは驚きだった。やってみたくもなるが、音痴の私には端から無理だ。消防士が救助に向かう場面での「フェイス・コントロール」が大切だということから、最後の分析は驚愕的な経過を突きつけられた。それにしても、消防士に限らず、顔の表情がどうであるかということは、私達の日常でも大切なことだと改めて思った。「逆縁の午後」は親子とはいえ、忍びない。
読了日:08月28日 著者:長岡 弘樹
岡山の蝶―生態写真集岡山の蝶―生態写真集感想
ウスイロヒョウモンモドキの生態が記述されているということで、岡山県立図書館から借りて読む。卵塊、幼虫、蛹、成蝶とこれほどよく現地に出向いて写真撮影ができたものだと感心する。葉の裏に産んでいる卵塊を見つけるだけでも大変な労力。動き始める幼虫を見つけたり、飛んでいる蝶を撮影するのも大変だ。貴重なものを拝見することができた。
読了日:08月28日 著者:難波 通孝
傍聞き傍聞き感想
再読。4短編の第3に「傍聞き」。確かに相手に直接言われるより、誰かに自分のことを褒めている言葉を聞くというのは、素直に受け入れられそう。悪口だといたたまれないが。そんなことをうまく取り込んだ短編で良かった。羽角の娘の菜月もしっかりしている。前科者に助けられたり、加害者を救うために自分の懲罰をも恐れず職務に打ち込むなど、いろんな姿が楽しめた。部屋には趣味の度に買った本などがある。「迷い箱」化している部屋だが、やはり箱を置いてみるかな?自分も拾い上げてもらえる存在でありたいものだ。
読了日:08月30日 著者:長岡 弘樹
ネコヅメのよるネコヅメのよる感想
絵本の表紙の猫の迫力!すごい。たくさんの猫たちが集まるネコヅメの夜の場面では、我が家で過ごしてきた猫たちがいないか、探しました。いた!いた!こんなところに集まってたんだ。もう亡くなってしまった猫、今もいる猫も時に脱走していたのは、このネコヅメのよるだったのかもしれない。
読了日:08月31日 著者:町田 尚子
救済 SAVE救済 SAVE感想
6短編。初めて出会う言葉がいくつもあった。「三色の貌」の「相貌失認」となった勇司、彼を認めてくれる人がいれば、働きがいもある。「空目虫」この言葉は「空耳」ではない。介護施設で働く脩平は、入居者の過去の仕事などをうまくキャッチして、施設内でその人の生きがいにつなげていた。こいう施設なら入居者もいい。この最後、「ブルータス、お前もか」なんて思わされ参りました。「最後の晩餐」はちょっと恐ろしい。それでいて・・・。他の短編も、少し切なくなるもの、あれあれと思ってしまうもの、いろいろあったが、最後に脱帽でした。
読了日:08月31日 著者:長岡 弘樹
難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!感想
アマゾン・プライムのKindle本で読む。ソレイシーさんの指導は、苦手な私にはありがたい。日本の英語教育の方法についての厳しい指摘もある。彼自身がALTとして日本の中学校で授業に携わった経験から出てくるのだろう。単語や文法よりも、「釣り竿表現+ジェスチャー」「Whoud you?」「May I?」とジェスチャーでかなり対応できるとか、「大きい声でコンパクトに」、英語を話す人はノンネイティブのほうが圧倒的に多いと言われると、発音も少し楽になるのかな。英語苦手意識を少しでも薄めて、楽しもうっと。
読了日:09月01日 著者:スティーブ ソレイシィ,大橋 弘祐
やめるときも、すこやかなるときもやめるときも、すこやかなるときも感想
感動!情熱を注いで作った壱晴の椅子に座ってみたくなる。奥手の桜子にとって最初の出会いは大変な驚きだったろう。壱晴がなぜそんな体調になるのか、気になる。壱晴や桜子の生い立ちや友人関係も次第に明らかにされ興味も高まっていく。この2人は上手くいくのかどうか、やきもした。松江宍道湖の夕日の情景がまた見たくなった。一寸先は闇でもあるが、また救いの神もいた。結婚は「誰かにとって大事な誰かを、誰かに大事にしてほしいと思う気持ち」いいね。桜子のひたむきさも良かった。
読了日:09月05日 著者:窪 美澄
もみじの言いぶんもみじの言いぶん感想
亡くなったもみじが大阪弁?で語っているのがとてもよかった。「下僕」のかーちゃん、とーちゃんと、もみじとの日々の生活が忍ばれて、いい。こうやって、もみじはいつまでも、永遠の命を授かれてよかったね。我が家にも今は、2匹のオス猫を引き取って過ごしている。今までに、モモ、ウメ、ザクロ、モクレンと亡くしてきているが、もみじのように記憶に残してやりたいものだ。本はできないがホームページというネット上で留めるばかりだ。猫っていいね。
読了日:09月06日 著者:村山 由佳
みかんとひよどりみかんとひよどり感想
フレンチのシェフ亮二と「みかんとひょどり」がどうつながるのか楽しみに読み進めた。それにしてもフランスで修行して優秀であっても日本で店を開くというのも思うようにいかないものなのだ。どこをどうこだわるのか、こだわらないのか、何に主眼を置くのか、シェフにかがらず、すべての仕事にも言えるのだろう。シェフとしてジビエの食材が自然場所からレストランへ流れるまで確認しながらレシピの着想を豊かにしようとする姿勢は立派。猟師の大高の行動に不安を掻き立てられた。
読了日:09月08日 著者:近藤 史恵
誰かが足りない誰かが足りない感想
再読。実質3回目?いつも新鮮に読めるのは特技!今回もやはり「予約2」の認知症のおばあちゃんの章に一番感動。認知症の母と過ごしたことがあるから余計に心に染みるのだろうか。愛する夫に、夫が感動したレストラン以上の料理を作ろうとして励んできたのはすごい。その夫の喪失感が認知症につながったのかも。人生であの時一緒にああしておけばよかった、ということはいくつもありそう。失敗しても絶望することなく「笑えばよかったんだ」。そして誰かを思い、「ハライ」でなくても美味しいものを食べて生き抜こう。
読了日:09月09日 著者:宮下 奈都
鎌倉うずまき案内所鎌倉うずまき案内所感想
変わったタイトル。平成の最後から6年ごとさかのぼっていきながら、悩める人が迷い込んだ鎌倉の路地にある「うずまき案内所」へ入っていく。らせん階段を降りていく様子と過去へ戻っていく章立てが絡んでいて面白い。登場人物もそれぞれつながっていて、登場人物の姿が次第に鮮明になってくるというのもいい。各章では悩む人たちに、何を大切にしたらよいのかを気づかせてくれる。アンモナイトの所長、内巻きさん外巻きさん、うずまきキャンディなど楽しみな異空間もあり、楽しみながら生きる力を授けてもらえる。
読了日:09月12日 著者:青山 美智子
まつらひまつらひ感想
まつりを背景においての6短編。「夜明け前」での大きな農家の存続を巡る親子兄弟の繋がりに驚いた。広い農地を持ち学生のバイトまで雇っての収穫をするほどなのだから、家が絶えてしまうというのは困るだろうが、舞桜子さんはどう思う?「約束の神」でケンジの友春への関わりは頼もしい。それにしても子ども時代のいじめがいじめが大人になっても続くって酷いもんだ。そんなことで命を絶たれることになれば、許せなくなる。「分かつまで」、余命5年に「期限付きだったら大丈夫じゃないか」こんな考え方もあったんだ。
読了日:09月13日 著者:村山 由佳
猫のお告げは樹の下で猫のお告げは樹の下で感想
こういう話好きだ。7短編の章立てが「一枚目」〜「七枚目」と猫のお告げとされるタラヨウの葉に合わせているのもいいね。何かに悩んでいるとき、ゆったりしたいときに読むのが一番いいかもしれない。心が癒やされる。小中学生から大人までじっくり味わえる。私も一度、タラヨウが「葉書」の「葉」であることを知って実際に投函したこともあり、より身近に感じたのかもしれない。我が家の「ハチワレ」くんはそんなお告げをすることもなく、おねだりと寝ることしかしないのだが、「ミクジ」はどんなお告げを私にくれるのだろうか。
読了日:09月15日 著者:青山 美智子
カザアナカザアナ感想
平安の呪詛を連想した。そんな時代にはカザアナの集団がいたのだという。この最初の展開に引き込まれる。そしてその子孫が未来の世界にも。AIが生活のあらゆる場面にも出てくるのと並行して、このカザアナの者たちとの物語が、なんとも興味深かった。鳥や虫や石や、あらゆるものがAIの連動してロボットとなり、あらゆるところで監視されている。そんな世の中が今にもやってくるのでは。レアメタルと環境、ATの略称にはあっと言ってしまった。アメリカに要望したほうが日本の政治を動かせるなんて、しれっと言いますね。
読了日:09月20日 著者:森 絵都
木曜日にはココアを木曜日にはココアを感想
12色のパステルカラーとともに綴られる心揺さぶられる物語。マーブル・カフェから繋がる人たちの想いに心が温められる。まるでそのカフェでホットココアを飲んでいるかのような、安らぎのひと時を過ごさせていただいた。今月になって初めて読み始めた作家さんながらこれで3作目。こんなことって私にとって初めて。12色で12短編、色と登場人物の何かがリンクされ、それらすべてが、マーブルのように淡く濃く隣り合わせの物語。私の黒い瞳からも涙が溢れ紙の上に12粒以上のハートマークがついてしまった。
読了日:09月21日 著者:青山 美智子
センス・オブ・シェイム 恥の感覚センス・オブ・シェイム 恥の感覚感想
日本人の行動、酒井順子自信を「恥の感覚」から分析している。誰かが何か落としたときに、指摘しにくいのも「恥ずかしい」からだと。もちろん他の理由もあるだろう。生活の中での自分の行動から、日本人の行動様式を「恥」という観点から見ていくと、なるほどと思えることが多々あった。SNSなどによって、「自慢」と「恥」の感覚が大きく変わってきているとも。私もホームページで発信しているが、誰かのささやかな参考になれば嬉しいと思って作ってもいるのだが、どうだろう。
読了日:09月22日 著者:酒井 順子
猫がいなけりゃ息もできない猫がいなけりゃ息もできない感想
村山由佳さんの飼い猫もみじとの熱烈な関わり。我が家も猫と暮らしながら、見送ってきた猫たちもいるのでその心情もよくわかる。もみじは作者のつらい時期もともに長く過ごしただけに、その辛さも強いのだろう。「猫いなけりゃ息もできない」が、他の猫たちもいるので大丈夫かな。それとツイッターでの声として紹介されていたように、もみじが村山由佳さんの身体の一部に同化していると思えば、常にもみじと一緒にいられるということだろう。もみじの喋りで励まされ、いい作品をどんどん書いてもらいたいものです。
読了日:09月25日 著者:村山 由佳
日南X日南X感想
おすすめ。鳥取県南西部の日南町を主な舞台に繰り広げられたミステリー。近隣に住んでいるのでより興味深く読めた。巻頭には地図もありどなたでも入り込める。オオクニヌシの神話や戦後のシベリア抑留も絡み、政治家と土地開発、新聞記者と刑事、高校生と教員。いろいろなところでこの物語を楽しめた。記者の牟田口直哉の地道な取材とその原動力が頼もしくもあり、切なくもあった。最後まで惹きつけられた。事件後の様子も、作者ならでは、と思った。それにしても魑魅魍魎の政治の世界は恐ろしそう!他社の記者との連携もよかった。
読了日:10月01日 著者:松本 薫
森があふれる森があふれる感想
あらすじを見てなんだか不気味な感じながら、読み始める。作家としての仕事(ばかりてもなかった?)に打ち込んでいたから、妻がこうなったのか。最後まで読むと現実だったのか夢だったのか、曖昧にもなったが。妻が芽を出し始め、水槽、土、肥料そして水やりと、よく世話もしている。いや殆どは編集者にさせていたか。妻の欲求不満のエネルギーがあれだけの森になっていったのだろうね。一夫婦が家庭の状況を変え、社会にも影響を及ぼすということか。家庭の安らぎのために、夫婦の日頃の会話を忘れずしたいものだ。
読了日:10月03日 著者:彩瀬 まる
電気じかけのクジラは歌う電気じかけのクジラは歌う感想
最近、AIの文字をよく見る。作曲をするAIの「クジラ」。クジラが?というのも気になるし、AIで今後ますますいろんなことが行われていくとなると、どんなふうに描かれるのか読みたくもなる。AIでどこまででき、その時作曲家や人々がどうなっていくのか、興味深かった。データだけでなく、人々がどう感じているかのフィードバックを取りながら、AIをより進化させてよかった。作曲家の死活問題、苦悩の中で活路を見出す姿も描かれていて、希望も持てた。クジラのエラで濾される隙間をすり抜け、我々はどう生きていくか、大きな問題だ。
読了日:10月08日 著者:逸木 裕
銀座の紙ひこうき (単行本)銀座の紙ひこうき (単行本)感想
主人公・神井航樹が「本は紙でできている」と希望に添えないながら紙の専門商社に入社。紙の多種多様さを垣間見ることができ、この本の使用紙の製品名も記載され、内容を踏まえた作りに感心。紙の仕入れも大変な仕事だと認識。本の用紙の厚さ質も多様。出版社、紙取り扱い業者、製紙会社など、紙の種類が多いだけに担当は神経をすり減らしてるのだろう。航樹の仕事に向けての姿勢が頼もしかった。厳しい中に恋もあり行方も気になりながら読めた。営業での仕事をもっと読みたいものだ。編集長!なんとかしてください。
読了日:10月09日 著者:はらだ みずき
明日の食卓明日の食卓感想
衝撃的な最初のページ。一体どんな物語が展開されるのか。ユウとユウとユウ。家庭環境は人それぞれ。その家庭も何かをきっかけに大きく変わることもある。皆それぞれに、子ども、夫婦、親を思いながら一生懸命過ごしてきているのに。歯車が狂ってしまうと思いもよらないことに。幸せそうな家族がどうしてこんなことになるの?と悲しくもあった。3人のユウを巡る物語が次々に展開され、ついにそうなったか!と思ったら最後に大きく展開。どの家庭でも起きそうなことが、どうしていけばよいのかの展望も描かれていて、少しホッとする。
読了日:10月12日 著者:椰月 美智子
TATARATATARA感想
鳥取県南西部の日野町・日南町で江戸時代末期から明治・大正・昭和とたたら製鉄で日本の製鉄業を支えてきた近藤家をモデルにした小説。たたら製鉄の様子がよく伺える。時代の変化とともに経営に反映させていく苦労も描かれていてよかった。日清・日露戦争では上層部のちょっとした対応一つで救われた命も多かっただろうのに残念だ。主人公・りんさんの奉公、結婚など生涯を通して、苦難も受けながら救われることも多かったのは人柄のよさ故だろう。終盤は涙を誘われつつ読み進めた。
読了日:10月15日 著者:松本薫
3時のアッコちゃん (双葉文庫)3時のアッコちゃん (双葉文庫)感想
ティーで気分を変えさせるアッコちゃん、素敵ですね。我が家にもアッコちゃん、来て。行き詰まったときに気分を変える何かがあるといいってことですよね。「梅田駅アンダーワールド」の佐江さんは大変だったね。学生時代に梅田駅地下で何度も迷ったことを思い出してしまいました。目標に向かって進みながら、それが叶えられなとストレス貯まる。でもちょっと横から眺めてみると滑稽な姿でもあるんだろうね。一日のあるひととき、アッコちゃんなら今どんなお茶やデザートを出してくれるか思えるようになりたいものです。
読了日:10月17日 著者:柚木 麻子
義民が駆ける (中公文庫)義民が駆ける (中公文庫)感想
羽州荘内領民が藩主国替え阻止の天保一揆(天保義民)の騒動が描かれる。老中水野忠邦の三方国替の思惑から当時は世継ぎ以外でも国替もあったようだ。百姓たちの国替え阻止の決死の行動から藩主の善政が伺える。その百姓たちを動かすいろいろな力も働いてはいるようだが。思い通りにならなかった川越藩主の思いはどうだったのだろう。藩の違い、領主の違いによって百姓たちの生活も随分違いもあったのだろう。故郷の歴史を描いた作者も子ども時代に聞いていたイメージとは違うものも見えたという。歴史をどの立場で見るかが問われる。
読了日:10月21日 著者:藤沢 周平
希望の糸希望の糸感想
夫婦、夫婦が子どもを持つということ、戸籍上あるいは血の繋がりの子ども。いろんな「巡り会い」がある。場面展開も多く、え?この先は?と焦らされることも度々。これから幸せな生活を楽しめると思っていたのに事件は起きる。言葉は発言者側と受け取る側の解釈は違うこともままあると言うが。事件の犯人逮捕以上に事件の本質追い求めていこうとする松宮や加賀恭一郎。親子や夫婦の絆が一本の希望の糸となり生きがいに通じる。松宮の生い立ちも明かされてきた。終盤の女性たちのそれぞれの言動に感動。またいい本に「巡り会えた」。
読了日:10月22日 著者:東野 圭吾
死ぬ気まんまん (光文社文庫)死ぬ気まんまん (光文社文庫)感想
ガンの告知、手術から余命2年などとも告知をされながら、「100万回」でも生き続けそうな作者。亡くなる2年前まで雑誌で掲載されていた文章。強い人だ。私などそんな告知をされたら、一気に気の病が勝ってしまいそうだ。人は誰も死から逃れることはできないが、今の自分は考えなくても大丈夫と思っている。私はそうだ。でも医者から宣告されたときにどうその後を過ごすのだろう。自分の思いを書き留めるのだろうか、やりきれなかったことをやろうとするのだろうか、それとも毎日涙に明け暮れるのか。
読了日:10月23日 著者:佐野 洋子
ムゲンのi(上)ムゲンのi(上)感想
神経内科医の主治医・識名愛衣が直面する難病のイレス。ユタの力を利用して患者のククルを探しマブイを救い出す。夢の世界の中に入り込んでいく。患者が心に受けた影響・障害を見つけ出しそれを解決しようとする。事故や事件の推理も楽しめるし、愛衣が患者の心に分け入っていきながらも自分のククルに助けられながら少しずつたくましくなっていっているようで、下巻が楽しみ。愛衣自身の心も強くしていかないといけないからね。患者を直しつつ、自分をも治していけているようです。「夢幻の法廷」に惹き込まれた
読了日:10月27日 著者:知念 実希人
野蛮な読書 (集英社文庫)野蛮な読書 (集英社文庫)感想
末尾に登場する作品一覧には130ほど挙げられている。それらについてのエッセー。読んでいて楽しく作者も面白いことを試してる。初めての作家さんだったがよかった。登場する本の中で読んだことのあるのは2冊ほどしかなかったが、原文も引用しながら思いが綴られているので雰囲気も伝わり読みやすかった。この中の何冊か読むことができたらいいのだが。京都の古本屋での大人買いとか小学生の時から読みたかった本を発見し即買うなど、すごい!「忍ぶ川」の「雪国ではね」とか、南伸坊「本人の人々」から「ヒトの身になって」考えるなんて面白い。
読了日:10月30日 著者:平松 洋子
おともだち たべちゃったおともだち たべちゃった感想
衝撃的なタイトル。それにしても、これからはこんな体裁の絵本も増えてくるのかも。短い日本語とともに、英文が文字色を変えてついている。親子で一緒に英語にも親しめそう。「おともだちになってくれよぉ」そのたびに、「〜だから、だめ」と。友達つくりたいのになかなかつくれないとつらいね。やっとつくれたと思ったら・・・。おもしろかった。でも、どうしたら友達が増えるのだろう。
読了日:10月30日 著者:ハイディ・マッキノン
ムゲンのi(下)ムゲンのi(下)感想
悲惨な出来事をモチーフにしてるものの、ストーリーは夢の中と現実が交錯しながら進んでいく。最後になって、あっと言わざる得なかったが。主人公・識名愛衣の医者として原因不明の患者を救う中で、夢幻の中での愛衣が描かれる。映像化されるとしたらどんなふうになるのだろうかと楽しみながら読めた。親子の間での「無限の愛」の中での育てられた強さ、そうでなかった場合の脆さ。作中にもあった不幸な境遇の中で育った人がすべて不幸になるとは限らない、という一文には心をとどめておきたい。ククルを強く持ち続けたいものだ。
読了日:11月09日 著者:知念 実希人
美しき愚かものたちのタブロー美しき愚かものたちのタブロー感想
実業家として財を成した松方幸次郎が美術作品が大きな力を持つと感じたのはすごいことだ。そして日本の人々にフランスを中心としたヨーロッパの作品を見せたい、さんな美術館を作るんだという情熱に圧倒された。絵のことはわからないと言いつつも田代や美術商の言葉を受けながら感性を信じ、また作者の人間性に惹かれて購入するあたりも松方の人間性に惚れてしまう。人を信じ、信じられてフランスで松方コレクションを守る日置の姿勢に胸を打たれた。愚かにも思える美しき人々によって今の西洋美術館があることに感謝。
読了日:11月17日 著者:原田 マハ
オレ、カエルやめるやオレ、カエルやめるや感想
タイトルから面白い。カエルでありながら、お父さんに「オレ、ネコになることにする」と。お父さんに「〜にはなれないよ」と言われるたびに、「なんで?」と。次々になりたいものをいう。カエルの嫌なところを挙げ、その生き物のいいところ、似ているところを挙げていく。お父さんからは、なれない理由も。絵も楽しく、自分を見つめるきっかけになっていく。幼児から楽しめる。大人が読んでも楽しく、我が身を振り返れるかもしれない。表紙扉には「すべてを楽しみに変えてくれる〜に」「〜へ。君は君のままで」とあった。
読了日:11月19日 著者:デヴ・ペティ
みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)感想
英語再入門前の入門という感じの漫画。みちこさんと一緒に、am,is,are について、家庭教師とともに再確認ができた。英語と日本語の、物事の捉え方、感じ方の違いを改めて知ることができた。尋ねることもなかなかできずにきてることって多いねえ。
読了日:11月19日 著者:益田ミリ
わたしを支えるもの すーちゃんの人生わたしを支えるもの すーちゃんの人生感想
スーちゃんの人生。自分を支えているものはなんだろう? 家族、仕事、知り合いとの中で。日々の生活の中で、自分が必要としていたり、逆に必要とされていることはなんだろう、とあらためて考えさせてくれる。ほんのささやかな声掛けで、生きていてよかったと思え、ほんの一杯のスープを作って差し上げて喜ばれたり、ほんのひとときの話しかけで人に喜ばれたり。ささやかな行いの中でも幸せを感じ、生きていく大きな力になることを教えてもらえた。自分の生きる力、他人の活きる力、ささやかでも何かを感じ、何かをさせていただこう。
読了日:11月20日 著者:益田 ミリ
どうしても嫌いな人―すーちゃんの決心どうしても嫌いな人―すーちゃんの決心感想
あるねえ、どうしても嫌いな人って。すーちゃん、よく対応してたと思う。他人の行動で嫌いな点を自分の中でどう処理するか。うまく処理できないから「どうしても嫌い」になるんだろうね。自分は、自分の好きなことに時間を費やすことで、考えないようにしてたかもしれない。好きな人が店員などに偉そうな物言いをするのも嫌だね。嫌なことを抱えて過ごすのは辛いから、スーちゃんの決心はいいかもね。でも仕事変われば新たな嫌いな人の出現がないということでもないから、自分の中の処理法のアップもしないといけないかも。
読了日:11月20日 著者:益田 ミリ
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー感想
「元底辺中学校」「底辺託児所」など「底辺」の語句が度々出てくるのに辟易。一度は書いてあってもいいが、あとは学校名とか、A校とかでよいのでは。イギリスって民主的で平等意識が強い、なんて思っていたが、これを読むとなかなか厳しいものもあると考え直した。もちろん日本でも同様なことはあっても、知らされていないだけかもしれない。福岡に帰ったときには、息子に対しての周りの人の目に「やはり」と思った。「元底辺」から改革しようとする学校の教育姿勢には学ぶところが多い。グリーンから先はどんな色になるのだろう。
読了日:11月25日 著者:ブレイディ みかこ
謀る理兵衛 (一般書)謀る理兵衛 (一般書)感想
豪商丹生屋、モデルは淀屋というが、とても面白かった。元禄時代、綱吉、柳沢など歴史でおなじみな人物も登場していく中で展開されていく。大坂で米商人で米相場を握る。商人たちの利益をめぐる経済活動と、江戸で幕府の権力で世の中を支配したい武士たちとの火花。映画とかテレビとか、そんな形でもすごく面白い作品になりそう。淀屋という実在のモデルがあるというが、定かでないところをフィクションとして描いているという。分家として鳥取の倉吉にも店を構えて千歯こきを作らせ、米作り・脱穀の発展に寄与したことを初めて知る。
読了日:11月30日 著者:松本 薫
本人の人々本人の人々感想
を読んでいて読みたくなった。人のみになって考えるという趣向。見開きで本人らしき写真(南伸坊さんの成りすまし)と本人ならこんな事を言うのではないかという発言文。いやー、実に面白かった。2000〜03年の雑誌連載だったようだから、その時時の話題の人で、より楽しく読めただろう。人の身になって、人の気持ちを考えてみるというのは、なかなかできることではないかもしれないが、人生を2人分、2倍以上に楽しめそうだ。
読了日:12月05日 著者:南 伸坊
英語の音声変化が学べる 洋楽を歌おう!英語の音声変化が学べる 洋楽を歌おう!感想
英語ができないながらもアメリカなどのヒット曲を聞く機会を増やしている。歌詞を見ながら曲を聞くこともあるが、なかなか聞き取れないし、もちろんついて口ずさむことも困難。そんなときに図書館でこの本を見て借りる。英単語は歌の中で短縮して歌われ、単語同士がくっついて発音もされているという事が説明されていた。著作権の使用許可に手間取ったというが、歌詞全体を取り上げ、変化の仕方、短縮形、カタカナ発音、歌詞の日本語訳、音声もダウンロードできたりと、得ることが多かった。
読了日:12月07日 著者:安武内ひろし
猫俳句パラダイス (幻冬舎新書)猫俳句パラダイス (幻冬舎新書)感想
猫にまつわる俳句が著者の観点からまとめられ、堪能できた。それにしても多くの方の句集から集められたものだ。我が家にも猫が3匹いるので作ってみなくちゃと思いました。生活の中の猫の様子、猫から見た我が身や風景、猫から想像など、作っていければ幸せ感もさらに高まるだろうね。
読了日:12月11日 著者:倉阪 鬼一郎
人間臨終図巻〈2〉人間臨終図巻〈2〉感想
古今東西の著名人の臨終の様子が描かれている。Ⅱ巻を選んだのも自分の年齢に近い人たちだからだ。56歳から72歳まで。250人以上の人々を取り上げている。Ⅰ、Ⅲ巻も読めたらいいのだが。これだけの資料をよく揃えたものだ。多くは病気だが、中には自殺もある。亡くなった歳ごとにまとめられ、またその同じ年にこんな人も亡くなっているなどの説明もある。この人にはこんな一面もあったのかと読むばかりだった。
読了日:12月17日 著者:山田 風太郎
流星の絆 (講談社文庫)流星の絆 (講談社文庫)感想
試練を乗り越えて生き抜こうとする3兄弟のたくましさ。その仕事には賛成できないが見事なものだ。私もすぐ落ちてしまいそう。ミステリーはこう解決かとすぐに思い至ったが、さすが奥は深かった。流星の星屑のように解決への緒が元から四方に散らばっていた。流星の絆は新たな絆へと繋がり、願い事が叶っていった。流星の光の如くの人の命。終盤、その中で輝く姿に出会えて、涙を誘われた。ミステリーの結末はいつも意外な人物が犯人となるとはいえ、全く予想外。これから先の3人ともが輝けそうでほっとした。
読了日:12月21日 著者:東野 圭吾
ツナグ 想い人の心得ツナグ 想い人の心得感想
死者と生者とを会わせる使者(ツナグ)の物語。感動で涙を誘われる5つの心得の短編集。使者としての渋谷歩美くんと秋山杏奈ちゃんとのやり取りもホッとさせてくれる。生者からの依頼もいろんな思いで行われている。何か知りたい、知らせたい。先に亡くなった人をきっかけに同じことに取り組みながらその人の思いを気づかされたり。依頼人や死者が気づくだけでなく、使者としての歩美も自分の人生を考えることにも繋がっていく。「母」「一人娘」「想い人」の心得3編に特に感動した。歩美の次のステージをまた読みたいものだ。
読了日:12月24日 著者:辻村 深月
ライオンのおやつライオンのおやつ感想
変わったタイトルに引き寄せられた。ステージⅣの海野雫が入所できた瀬戸内の島のホスピス「ライオンの家」。家から見える瀬戸内の風景、マドンナさんや他のスタッフ、ボランディアなど心の安まるところだ。死を迎えることを納得していても安住できない心。いろんな工夫でゲストの人たちを支えている。貯食のお粥、日曜日のゲストの思い出のおやつとそのメッセージ。亡くなっていくゲストもあるけれど、素敵な小説に出会えた。生と死、粥、ライオン、ろうそく、多くの言葉が暗く不安な世界を暖かく包んでくれた。
読了日:12月27日 著者:小川 糸

読書メーター

12月の読書記録、2025頁、65頁/日~読書メーター

2 1月

12月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2025
ナイス数:284

ライオンのおやつライオンのおやつ感想
変わったタイトルに引き寄せられた。ステージⅣの海野雫が入所できた瀬戸内の島のホスピス「ライオンの家」。家から見える瀬戸内の風景、マドンナさんや他のスタッフ、ボランディアなど心の安まるところだ。死を迎えることを納得していても安住できない心。いろんな工夫でゲストの人たちを支えている。貯食のお粥、日曜日のゲストの思い出のおやつとそのメッセージ。亡くなっていくゲストもあるけれど、素敵な小説に出会えた。生と死、粥、ライオン、ろうそく、多くの言葉が暗く不安な世界を暖かく包んでくれた。
読了日:12月27日 著者:小川 糸
ツナグ 想い人の心得ツナグ 想い人の心得感想
死者と生者とを会わせる使者(ツナグ)の物語。感動で涙を誘われる5つの心得の短編集。使者としての渋谷歩美くんと秋山杏奈ちゃんとのやり取りもホッとさせてくれる。生者からの依頼もいろんな思いで行われている。何か知りたい、知らせたい。先に亡くなった人をきっかけに同じことに取り組みながらその人の思いを気づかされたり。依頼人や死者が気づくだけでなく、使者としての歩美も自分の人生を考えることにも繋がっていく。「母」「一人娘」「想い人」の心得3編に特に感動した。歩美の次のステージをまた読みたいものだ。
読了日:12月24日 著者:辻村 深月
流星の絆 (講談社文庫)流星の絆 (講談社文庫)感想
試練を乗り越えて生き抜こうとする3兄弟のたくましさ。その仕事には賛成できないが見事なものだ。私もすぐ落ちてしまいそう。ミステリーはこう解決かとすぐに思い至ったが、さすが奥は深かった。流星の星屑のように解決への緒が元から四方に散らばっていた。流星の絆は新たな絆へと繋がり、願い事が叶っていった。流星の光の如くの人の命。終盤、その中で輝く姿に出会えて、涙を誘われた。ミステリーの結末はいつも意外な人物が犯人となるとはいえ、全く予想外。これから先の3人ともが輝けそうでほっとした。
読了日:12月21日 著者:東野 圭吾
人間臨終図巻〈2〉人間臨終図巻〈2〉感想
古今東西の著名人の臨終の様子が描かれている。Ⅱ巻を選んだのも自分の年齢に近い人たちだからだ。56歳から72歳まで。250人以上の人々を取り上げている。Ⅰ、Ⅲ巻も読めたらいいのだが。これだけの資料をよく揃えたものだ。多くは病気だが、中には自殺もある。亡くなった歳ごとにまとめられ、またその同じ年にこんな人も亡くなっているなどの説明もある。この人にはこんな一面もあったのかと読むばかりだった。
読了日:12月17日 著者:山田 風太郎
猫俳句パラダイス (幻冬舎新書)猫俳句パラダイス (幻冬舎新書)感想
猫にまつわる俳句が著者の観点からまとめられ、堪能できた。それにしても多くの方の句集から集められたものだ。我が家にも猫が3匹いるので作ってみなくちゃと思いました。生活の中の猫の様子、猫から見た我が身や風景、猫から想像など、作っていければ幸せ感もさらに高まるだろうね。
読了日:12月11日 著者:倉阪 鬼一郎
英語の音声変化が学べる 洋楽を歌おう!英語の音声変化が学べる 洋楽を歌おう!感想
英語ができないながらもアメリカなどのヒット曲を聞く機会を増やしている。歌詞を見ながら曲を聞くこともあるが、なかなか聞き取れないし、もちろんついて口ずさむことも困難。そんなときに図書館でこの本を見て借りる。英単語は歌の中で短縮して歌われ、単語同士がくっついて発音もされているという事が説明されていた。著作権の使用許可に手間取ったというが、歌詞全体を取り上げ、変化の仕方、短縮形、カタカナ発音、歌詞の日本語訳、音声もダウンロードできたりと、得ることが多かった。
読了日:12月07日 著者:安武内ひろし
本人の人々本人の人々感想
を読んでいて読みたくなった。人のみになって考えるという趣向。見開きで本人らしき写真(南伸坊さんの成りすまし)と本人ならこんな事を言うのではないかという発言文。いやー、実に面白かった。2000〜03年の雑誌連載だったようだから、その時時の話題の人で、より楽しく読めただろう。人の身になって、人の気持ちを考えてみるというのは、なかなかできることではないかもしれないが、人生を2人分、2倍以上に楽しめそうだ。
読了日:12月05日 著者:南 伸坊

読書メーター

11月の読書記録~8冊、2040頁、68頁/日

6 12月

11月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2040
ナイス数:320

謀る理兵衛 (一般書)謀る理兵衛 (一般書)感想
豪商丹生屋、モデルは淀屋というが、とても面白かった。元禄時代、綱吉、柳沢など歴史でおなじみな人物も登場していく中で展開されていく。大坂で米商人で米相場を握る。商人たちの利益をめぐる経済活動と、江戸で幕府の権力で世の中を支配したい武士たちとの火花。映画とかテレビとか、そんな形でもすごく面白い作品になりそう。淀屋という実在のモデルがあるというが、定かでないところをフィクションとして描いているという。分家として鳥取の倉吉にも店を構えて千歯こきを作らせ、米作り・脱穀の発展に寄与したことを初めて知る。
読了日:11月30日 著者:松本 薫
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー感想
「元底辺中学校」「底辺託児所」など「底辺」の語句が度々出てくるのに辟易。一度は書いてあってもいいが、あとは学校名とか、A校とかでよいのでは。イギリスって民主的で平等意識が強い、なんて思っていたが、これを読むとなかなか厳しいものもあると考え直した。もちろん日本でも同様なことはあっても、知らされていないだけかもしれない。福岡に帰ったときには、息子に対しての周りの人の目に「やはり」と思った。「元底辺」から改革しようとする学校の教育姿勢には学ぶところが多い。グリーンから先はどんな色になるのだろう。
読了日:11月25日 著者:ブレイディ みかこ
どうしても嫌いな人―すーちゃんの決心どうしても嫌いな人―すーちゃんの決心感想
あるねえ、どうしても嫌いな人って。すーちゃん、よく対応してたと思う。他人の行動で嫌いな点を自分の中でどう処理するか。うまく処理できないから「どうしても嫌い」になるんだろうね。自分は、自分の好きなことに時間を費やすことで、考えないようにしてたかもしれない。好きな人が店員などに偉そうな物言いをするのも嫌だね。嫌なことを抱えて過ごすのは辛いから、スーちゃんの決心はいいかもね。でも仕事変われば新たな嫌いな人の出現がないということでもないから、自分の中の処理法のアップもしないといけないかも。
読了日:11月20日 著者:益田 ミリ
わたしを支えるもの すーちゃんの人生わたしを支えるもの すーちゃんの人生感想
スーちゃんの人生。自分を支えているものはなんだろう? 家族、仕事、知り合いとの中で。日々の生活の中で、自分が必要としていたり、逆に必要とされていることはなんだろう、とあらためて考えさせてくれる。ほんのささやかな声掛けで、生きていてよかったと思え、ほんの一杯のスープを作って差し上げて喜ばれたり、ほんのひとときの話しかけで人に喜ばれたり。ささやかな行いの中でも幸せを感じ、生きていく大きな力になることを教えてもらえた。自分の生きる力、他人の活きる力、ささやかでも何かを感じ、何かをさせていただこう。
読了日:11月20日 著者:益田 ミリ
みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)感想
英語再入門前の入門という感じの漫画。みちこさんと一緒に、am,is,are について、家庭教師とともに再確認ができた。英語と日本語の、物事の捉え方、感じ方の違いを改めて知ることができた。尋ねることもなかなかできずにきてることって多いねえ。
読了日:11月19日 著者:益田ミリ
オレ、カエルやめるやオレ、カエルやめるや感想
タイトルから面白い。カエルでありながら、お父さんに「オレ、ネコになることにする」と。お父さんに「〜にはなれないよ」と言われるたびに、「なんで?」と。次々になりたいものをいう。カエルの嫌なところを挙げ、その生き物のいいところ、似ているところを挙げていく。お父さんからは、なれない理由も。絵も楽しく、自分を見つめるきっかけになっていく。幼児から楽しめる。大人が読んでも楽しく、我が身を振り返れるかもしれない。表紙扉には「すべてを楽しみに変えてくれる〜に」「〜へ。君は君のままで」とあった。
読了日:11月19日 著者:デヴ・ペティ
美しき愚かものたちのタブロー美しき愚かものたちのタブロー感想
実業家として財を成した松方幸次郎が美術作品が大きな力を持つと感じたのはすごいことだ。そして日本の人々にフランスを中心としたヨーロッパの作品を見せたい、さんな美術館を作るんだという情熱に圧倒された。絵のことはわからないと言いつつも田代や美術商の言葉を受けながら感性を信じ、また作者の人間性に惹かれて購入するあたりも松方の人間性に惚れてしまう。人を信じ、信じられてフランスで松方コレクションを守る日置の姿勢に胸を打たれた。愚かにも思える美しき人々によって今の西洋美術館があることに感謝。
読了日:11月17日 著者:原田 マハ
ムゲンのi(下)ムゲンのi(下)感想
悲惨な出来事をモチーフにしてるものの、ストーリーは夢の中と現実が交錯しながら進んでいく。最後になって、あっと言わざる得なかったが。主人公・識名愛衣の医者として原因不明の患者を救う中で、夢幻の中での愛衣が描かれる。映像化されるとしたらどんなふうになるのだろうかと楽しみながら読めた。親子の間での「無限の愛」の中での育てられた強さ、そうでなかった場合の脆さ。作中にもあった不幸な境遇の中で育った人がすべて不幸になるとは限らない、という一文には心をとどめておきたい。ククルを強く持ち続けたいものだ。
読了日:11月09日 著者:知念 実希人

読書メーター

10月の読書 13冊/4190頁、135頁/日~読書メーター

12 11月

10月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4190
ナイス数:486

おともだち たべちゃったおともだち たべちゃった感想
衝撃的なタイトル。それにしても、これからはこんな体裁の絵本も増えてくるのかも。短い日本語とともに、英文が文字色を変えてついている。親子で一緒に英語にも親しめそう。「おともだちになってくれよぉ」そのたびに、「〜だから、だめ」と。友達つくりたいのになかなかつくれないとつらいね。やっとつくれたと思ったら・・・。おもしろかった。でも、どうしたら友達が増えるのだろう。
読了日:10月30日 著者:ハイディ・マッキノン
野蛮な読書 (集英社文庫)野蛮な読書 (集英社文庫)感想
末尾に登場する作品一覧には130ほど挙げられている。それらについてのエッセー。読んでいて楽しく作者も面白いことを試してる。初めての作家さんだったがよかった。登場する本の中で読んだことのあるのは2冊ほどしかなかったが、原文も引用しながら思いが綴られているので雰囲気も伝わり読みやすかった。この中の何冊か読むことができたらいいのだが。京都の古本屋での大人買いとか小学生の時から読みたかった本を発見し即買うなど、すごい!「忍ぶ川」の「雪国ではね」とか、南伸坊「本人の人々」から「ヒトの身になって」考えるなんて面白い。
読了日:10月30日 著者:平松 洋子
ムゲンのi(上)ムゲンのi(上)感想
神経内科医の主治医・識名愛衣が直面する難病のイレス。ユタの力を利用して患者のククルを探しマブイを救い出す。夢の世界の中に入り込んでいく。患者が心に受けた影響・障害を見つけ出しそれを解決しようとする。事故や事件の推理も楽しめるし、愛衣が患者の心に分け入っていきながらも自分のククルに助けられながら少しずつたくましくなっていっているようで、下巻が楽しみ。愛衣自身の心も強くしていかないといけないからね。患者を直しつつ、自分をも治していけているようです。「夢幻の法廷」に惹き込まれた
読了日:10月27日 著者:知念 実希人
死ぬ気まんまん (光文社文庫)死ぬ気まんまん (光文社文庫)感想
ガンの告知、手術から余命2年などとも告知をされながら、「100万回」でも生き続けそうな作者。亡くなる2年前まで雑誌で掲載されていた文章。強い人だ。私などそんな告知をされたら、一気に気の病が勝ってしまいそうだ。人は誰も死から逃れることはできないが、今の自分は考えなくても大丈夫と思っている。私はそうだ。でも医者から宣告されたときにどうその後を過ごすのだろう。自分の思いを書き留めるのだろうか、やりきれなかったことをやろうとするのだろうか、それとも毎日涙に明け暮れるのか。
読了日:10月23日 著者:佐野 洋子
希望の糸希望の糸感想
夫婦、夫婦が子どもを持つということ、戸籍上あるいは血の繋がりの子ども。いろんな「巡り会い」がある。場面展開も多く、え?この先は?と焦らされることも度々。これから幸せな生活を楽しめると思っていたのに事件は起きる。言葉は発言者側と受け取る側の解釈は違うこともままあると言うが。事件の犯人逮捕以上に事件の本質追い求めていこうとする松宮や加賀恭一郎。親子や夫婦の絆が一本の希望の糸となり生きがいに通じる。松宮の生い立ちも明かされてきた。終盤の女性たちのそれぞれの言動に感動。またいい本に「巡り会えた」。
読了日:10月22日 著者:東野 圭吾
義民が駆ける (中公文庫)義民が駆ける (中公文庫)感想
羽州荘内領民が藩主国替え阻止の天保一揆(天保義民)の騒動が描かれる。老中水野忠邦の三方国替の思惑から当時は世継ぎ以外でも国替もあったようだ。百姓たちの国替え阻止の決死の行動から藩主の善政が伺える。その百姓たちを動かすいろいろな力も働いてはいるようだが。思い通りにならなかった川越藩主の思いはどうだったのだろう。藩の違い、領主の違いによって百姓たちの生活も随分違いもあったのだろう。故郷の歴史を描いた作者も子ども時代に聞いていたイメージとは違うものも見えたという。歴史をどの立場で見るかが問われる。
読了日:10月21日 著者:藤沢 周平
3時のアッコちゃん (双葉文庫)3時のアッコちゃん (双葉文庫)感想
ティーで気分を変えさせるアッコちゃん、素敵ですね。我が家にもアッコちゃん、来て。行き詰まったときに気分を変える何かがあるといいってことですよね。「梅田駅アンダーワールド」の佐江さんは大変だったね。学生時代に梅田駅地下で何度も迷ったことを思い出してしまいました。目標に向かって進みながら、それが叶えられなとストレス貯まる。でもちょっと横から眺めてみると滑稽な姿でもあるんだろうね。一日のあるひととき、アッコちゃんなら今どんなお茶やデザートを出してくれるか思えるようになりたいものです。
読了日:10月17日 著者:柚木 麻子
TATARATATARA感想
鳥取県南西部の日野町・日南町で江戸時代末期から明治・大正・昭和とたたら製鉄で日本の製鉄業を支えてきた近藤家をモデルにした小説。たたら製鉄の様子がよく伺える。時代の変化とともに経営に反映させていく苦労も描かれていてよかった。日清・日露戦争では上層部のちょっとした対応一つで救われた命も多かっただろうのに残念だ。主人公・りんさんの奉公、結婚など生涯を通して、苦難も受けながら救われることも多かったのは人柄のよさ故だろう。終盤は涙を誘われつつ読み進めた。
読了日:10月15日 著者:松本薫
明日の食卓明日の食卓感想
衝撃的な最初のページ。一体どんな物語が展開されるのか。ユウとユウとユウ。家庭環境は人それぞれ。その家庭も何かをきっかけに大きく変わることもある。皆それぞれに、子ども、夫婦、親を思いながら一生懸命過ごしてきているのに。歯車が狂ってしまうと思いもよらないことに。幸せそうな家族がどうしてこんなことになるの?と悲しくもあった。3人のユウを巡る物語が次々に展開され、ついにそうなったか!と思ったら最後に大きく展開。どの家庭でも起きそうなことが、どうしていけばよいのかの展望も描かれていて、少しホッとする。
読了日:10月12日 著者:椰月 美智子
銀座の紙ひこうき (単行本)銀座の紙ひこうき (単行本)感想
主人公・神井航樹が「本は紙でできている」と希望に添えないながら紙の専門商社に入社。紙の多種多様さを垣間見ることができ、この本の使用紙の製品名も記載され、内容を踏まえた作りに感心。紙の仕入れも大変な仕事だと認識。本の用紙の厚さ質も多様。出版社、紙取り扱い業者、製紙会社など、紙の種類が多いだけに担当は神経をすり減らしてるのだろう。航樹の仕事に向けての姿勢が頼もしかった。厳しい中に恋もあり行方も気になりながら読めた。営業での仕事をもっと読みたいものだ。編集長!なんとかしてください。
読了日:10月09日 著者:はらだ みずき
電気じかけのクジラは歌う電気じかけのクジラは歌う感想
最近、AIの文字をよく見る。作曲をするAIの「クジラ」。クジラが?というのも気になるし、AIで今後ますますいろんなことが行われていくとなると、どんなふうに描かれるのか読みたくもなる。AIでどこまででき、その時作曲家や人々がどうなっていくのか、興味深かった。データだけでなく、人々がどう感じているかのフィードバックを取りながら、AIをより進化させてよかった。作曲家の死活問題、苦悩の中で活路を見出す姿も描かれていて、希望も持てた。クジラのエラで濾される隙間をすり抜け、我々はどう生きていくか、大きな問題だ。
読了日:10月08日 著者:逸木 裕
森があふれる森があふれる感想
あらすじを見てなんだか不気味な感じながら、読み始める。作家としての仕事(ばかりてもなかった?)に打ち込んでいたから、妻がこうなったのか。最後まで読むと現実だったのか夢だったのか、曖昧にもなったが。妻が芽を出し始め、水槽、土、肥料そして水やりと、よく世話もしている。いや殆どは編集者にさせていたか。妻の欲求不満のエネルギーがあれだけの森になっていったのだろうね。一夫婦が家庭の状況を変え、社会にも影響を及ぼすということか。家庭の安らぎのために、夫婦の日頃の会話を忘れずしたいものだ。
読了日:10月03日 著者:彩瀬 まる
日南X日南X感想
おすすめ。鳥取県南西部の日南町を主な舞台に繰り広げられたミステリー。近隣に住んでいるのでより興味深く読めた。巻頭には地図もありどなたでも入り込める。オオクニヌシの神話や戦後のシベリア抑留も絡み、政治家と土地開発、新聞記者と刑事、高校生と教員。いろいろなところでこの物語を楽しめた。記者の牟田口直哉の地道な取材とその原動力が頼もしくもあり、切なくもあった。最後まで惹きつけられた。事件後の様子も、作者ならでは、と思った。それにしても魑魅魍魎の政治の世界は恐ろしそう!他社の記者との連携もよかった。
読了日:10月01日 著者:松本 薫

読書メーター

9月の読書記録~12冊、3163頁、105頁/日

1 10月

9月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3163
ナイス数:507

猫がいなけりゃ息もできない猫がいなけりゃ息もできない感想
村山由佳さんの飼い猫もみじとの熱烈な関わり。我が家も猫と暮らしながら、見送ってきた猫たちもいるのでその心情もよくわかる。もみじは作者のつらい時期もともに長く過ごしただけに、その辛さも強いのだろう。「猫いなけりゃ息もできない」が、他の猫たちもいるので大丈夫かな。それとツイッターでの声として紹介されていたように、もみじが村山由佳さんの身体の一部に同化していると思えば、常にもみじと一緒にいられるということだろう。もみじの喋りで励まされ、いい作品をどんどん書いてもらいたいものです。
読了日:09月25日 著者:村山 由佳
センス・オブ・シェイム 恥の感覚センス・オブ・シェイム 恥の感覚感想
日本人の行動、酒井順子自信を「恥の感覚」から分析している。誰かが何か落としたときに、指摘しにくいのも「恥ずかしい」からだと。もちろん他の理由もあるだろう。生活の中での自分の行動から、日本人の行動様式を「恥」という観点から見ていくと、なるほどと思えることが多々あった。SNSなどによって、「自慢」と「恥」の感覚が大きく変わってきているとも。私もホームページで発信しているが、誰かのささやかな参考になれば嬉しいと思って作ってもいるのだが、どうだろう。
読了日:09月22日 著者:酒井 順子
木曜日にはココアを木曜日にはココアを感想
12色のパステルカラーとともに綴られる心揺さぶられる物語。マーブル・カフェから繋がる人たちの想いに心が温められる。まるでそのカフェでホットココアを飲んでいるかのような、安らぎのひと時を過ごさせていただいた。今月になって初めて読み始めた作家さんながらこれで3作目。こんなことって私にとって初めて。12色で12短編、色と登場人物の何かがリンクされ、それらすべてが、マーブルのように淡く濃く隣り合わせの物語。私の黒い瞳からも涙が溢れ紙の上に12粒以上のハートマークがついてしまった。
読了日:09月21日 著者:青山 美智子
カザアナカザアナ感想
平安の呪詛を連想した。そんな時代にはカザアナの集団がいたのだという。この最初の展開に引き込まれる。そしてその子孫が未来の世界にも。AIが生活のあらゆる場面にも出てくるのと並行して、このカザアナの者たちとの物語が、なんとも興味深かった。鳥や虫や石や、あらゆるものがAIの連動してロボットとなり、あらゆるところで監視されている。そんな世の中が今にもやってくるのでは。レアメタルと環境、ATの略称にはあっと言ってしまった。アメリカに要望したほうが日本の政治を動かせるなんて、しれっと言いますね。
読了日:09月20日 著者:森 絵都
猫のお告げは樹の下で猫のお告げは樹の下で感想
こういう話好きだ。7短編の章立てが「一枚目」〜「七枚目」と猫のお告げとされるタラヨウの葉に合わせているのもいいね。何かに悩んでいるとき、ゆったりしたいときに読むのが一番いいかもしれない。心が癒やされる。小中学生から大人までじっくり味わえる。私も一度、タラヨウが「葉書」の「葉」であることを知って実際に投函したこともあり、より身近に感じたのかもしれない。我が家の「ハチワレ」くんはそんなお告げをすることもなく、おねだりと寝ることしかしないのだが、「ミクジ」はどんなお告げを私にくれるのだろうか。
読了日:09月15日 著者:青山 美智子
まつらひまつらひ感想
まつりを背景においての6短編。「夜明け前」での大きな農家の存続を巡る親子兄弟の繋がりに驚いた。広い農地を持ち学生のバイトまで雇っての収穫をするほどなのだから、家が絶えてしまうというのは困るだろうが、舞桜子さんはどう思う?「約束の神」でケンジの友春への関わりは頼もしい。それにしても子ども時代のいじめがいじめが大人になっても続くって酷いもんだ。そんなことで命を絶たれることになれば、許せなくなる。「分かつまで」、余命5年に「期限付きだったら大丈夫じゃないか」こんな考え方もあったんだ。
読了日:09月13日 著者:村山 由佳
鎌倉うずまき案内所鎌倉うずまき案内所感想
変わったタイトル。平成の最後から6年ごとさかのぼっていきながら、悩める人が迷い込んだ鎌倉の路地にある「うずまき案内所」へ入っていく。らせん階段を降りていく様子と過去へ戻っていく章立てが絡んでいて面白い。登場人物もそれぞれつながっていて、登場人物の姿が次第に鮮明になってくるというのもいい。各章では悩む人たちに、何を大切にしたらよいのかを気づかせてくれる。アンモナイトの所長、内巻きさん外巻きさん、うずまきキャンディなど楽しみな異空間もあり、楽しみながら生きる力を授けてもらえる。
読了日:09月12日 著者:青山 美智子
誰かが足りない誰かが足りない感想
再読。実質3回目?いつも新鮮に読めるのは特技!今回もやはり「予約2」の認知症のおばあちゃんの章に一番感動。認知症の母と過ごしたことがあるから余計に心に染みるのだろうか。愛する夫に、夫が感動したレストラン以上の料理を作ろうとして励んできたのはすごい。その夫の喪失感が認知症につながったのかも。人生であの時一緒にああしておけばよかった、ということはいくつもありそう。失敗しても絶望することなく「笑えばよかったんだ」。そして誰かを思い、「ハライ」でなくても美味しいものを食べて生き抜こう。
読了日:09月09日 著者:宮下 奈都
みかんとひよどりみかんとひよどり感想
フレンチのシェフ亮二と「みかんとひょどり」がどうつながるのか楽しみに読み進めた。それにしてもフランスで修行して優秀であっても日本で店を開くというのも思うようにいかないものなのだ。どこをどうこだわるのか、こだわらないのか、何に主眼を置くのか、シェフにかがらず、すべての仕事にも言えるのだろう。シェフとしてジビエの食材が自然場所からレストランへ流れるまで確認しながらレシピの着想を豊かにしようとする姿勢は立派。猟師の大高の行動に不安を掻き立てられた。
読了日:09月08日 著者:近藤 史恵
もみじの言いぶんもみじの言いぶん感想
亡くなったもみじが大阪弁?で語っているのがとてもよかった。「下僕」のかーちゃん、とーちゃんと、もみじとの日々の生活が忍ばれて、いい。こうやって、もみじはいつまでも、永遠の命を授かれてよかったね。我が家にも今は、2匹のオス猫を引き取って過ごしている。今までに、モモ、ウメ、ザクロ、モクレンと亡くしてきているが、もみじのように記憶に残してやりたいものだ。本はできないがホームページというネット上で留めるばかりだ。猫っていいね。
読了日:09月06日 著者:村山 由佳
やめるときも、すこやかなるときもやめるときも、すこやかなるときも感想
感動!情熱を注いで作った壱晴の椅子に座ってみたくなる。奥手の桜子にとって最初の出会いは大変な驚きだったろう。壱晴がなぜそんな体調になるのか、気になる。壱晴や桜子の生い立ちや友人関係も次第に明らかにされ興味も高まっていく。この2人は上手くいくのかどうか、やきもした。松江宍道湖の夕日の情景がまた見たくなった。一寸先は闇でもあるが、また救いの神もいた。結婚は「誰かにとって大事な誰かを、誰かに大事にしてほしいと思う気持ち」いいね。桜子のひたむきさも良かった。
読了日:09月05日 著者:窪 美澄
難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!感想
アマゾン・プライムのKindle本で読む。ソレイシーさんの指導は、苦手な私にはありがたい。日本の英語教育の方法についての厳しい指摘もある。彼自身がALTとして日本の中学校で授業に携わった経験から出てくるのだろう。単語や文法よりも、「釣り竿表現+ジェスチャー」「Whoud you?」「May I?」とジェスチャーでかなり対応できるとか、「大きい声でコンパクトに」、英語を話す人はノンネイティブのほうが圧倒的に多いと言われると、発音も少し楽になるのかな。英語苦手意識を少しでも薄めて、楽しもうっと。
読了日:09月01日 著者:スティーブ ソレイシィ,大橋 弘祐

読書メーター

8月の読書記録、20冊、3801頁、123頁/日 ~読書メーター~

1 9月

8月の読書メーター
読んだ本の数:20
読んだページ数:3801
ナイス数:688

救済 SAVE救済 SAVE感想
6短編。初めて出会う言葉がいくつもあった。「三色の貌」の「相貌失認」となった勇司、彼を認めてくれる人がいれば、働きがいもある。「空目虫」この言葉は「空耳」ではない。介護施設で働く脩平は、入居者の過去の仕事などをうまくキャッチして、施設内でその人の生きがいにつなげていた。こいう施設なら入居者もいい。この最後、「ブルータス、お前もか」なんて思わされ参りました。「最後の晩餐」はちょっと恐ろしい。それでいて・・・。他の短編も、少し切なくなるもの、あれあれと思ってしまうもの、いろいろあったが、最後に脱帽でした。
読了日:08月31日 著者:長岡 弘樹
ネコヅメのよるネコヅメのよる感想
絵本の表紙の猫の迫力!すごい。たくさんの猫たちが集まるネコヅメの夜の場面では、我が家で過ごしてきた猫たちがいないか、探しました。いた!いた!こんなところに集まってたんだ。もう亡くなってしまった猫、今もいる猫も時に脱走していたのは、このネコヅメのよるだったのかもしれない。
読了日:08月31日 著者:町田 尚子
傍聞き傍聞き感想
再読。4短編の第3に「傍聞き」。確かに相手に直接言われるより、誰かに自分のことを褒めている言葉を聞くというのは、素直に受け入れられそう。悪口だといたたまれないが。そんなことをうまく取り込んだ短編で良かった。羽角の娘の菜月もしっかりしている。前科者に助けられたり、加害者を救うために自分の懲罰をも恐れず職務に打ち込むなど、いろんな姿が楽しめた。部屋には趣味の度に買った本などがある。「迷い箱」化している部屋だが、やはり箱を置いてみるかな?自分も拾い上げてもらえる存在でありたいものだ。
読了日:08月30日 著者:長岡 弘樹
岡山の蝶―生態写真集岡山の蝶―生態写真集感想
ウスイロヒョウモンモドキの生態が記述されているということで、岡山県立図書館から借りて読む。卵塊、幼虫、蛹、成蝶とこれほどよく現地に出向いて写真撮影ができたものだと感心する。葉の裏に産んでいる卵塊を見つけるだけでも大変な労力。動き始める幼虫を見つけたり、飛んでいる蝶を撮影するのも大変だ。貴重なものを拝見することができた。
読了日:08月28日 著者:難波 通孝
119119感想
消防署勤務の人たちが主人公。災害時の対処の仕方なども描いてあって参考にもなった。プッシュホンの電話でボタンを押さずに119に電話というのは驚きだった。やってみたくもなるが、音痴の私には端から無理だ。消防士が救助に向かう場面での「フェイス・コントロール」が大切だということから、最後の分析は驚愕的な経過を突きつけられた。それにしても、消防士に限らず、顔の表情がどうであるかということは、私達の日常でも大切なことだと改めて思った。「逆縁の午後」は親子とはいえ、忍びない。
読了日:08月28日 著者:長岡 弘樹
とむらい屋颯太 (文芸書)とむらい屋颯太 (文芸書)感想
江戸を舞台にした物語。生業はとむらい屋。人の死は突然やってくる。生まれる前後から始まって、病気、事故、人の命はいつどうなるかわからない。周囲の人の悲しみ。死後を弔うために、僧侶ばかりでなく段取りなどを行うとむらい屋が、よく描かれていた。颯太自身の生い立ちも終盤出てきて、一層胸を打たれた。亡くなった人の思い出が周りの人の心にいつまでも残されるように。「儒者ふたり」の生き方の違いで、一方は長屋住民の生き方を変えた。その意を汲む颯太も立派!
読了日:08月23日 著者:梶よう子
道具箱はささやく道具箱はささやく感想
15ページ足らずの18短編集。短いながらなるほどと思える解決。「曇った観覧車」は友達思いが仇になった結末が悲しい。「声探偵」「狩人の日曜日」よくぞ上手くやってくれたものだと拍手喝采だった。短編の中に、悲しい過去がうまく解決に結びついているものあり、えっ?そんなことあるの?というものなど、いろんな思いを抱きながら楽しませてもらえた。
読了日:08月21日 著者:長岡 弘樹
ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)ワタシは最高にツイている (幻冬舎文庫)感想
作者の日常そのままの過ごし方、考え方が至るところに出ていて、と言っても本当の姿も知らないのだが、とっても好感が持てたエッセーだった。山荘でガーデンを夢見て種蒔く人になったり、庭木職人としてモッコウバラと格闘したり。それにしても19歳の体年齢(執筆時)とは驚き!他の人がほどほどだったのだから体重計が壊れていたわけでもないのにね。「かもめ食堂」のフィンランドはよほどお気に入りになったんですね。ゆったり感がぴったりなのでしょうか。
読了日:08月20日 著者:小林 聡美
茶色の朝茶色の朝感想
小林聡美さんの「読まされ図書室」に劇作家・演出家・俳優の長塚圭史さんが推薦していた「背表紙の厚さはたったの1センチ、本文はわずか三ミリ」の本ということで読む。途中には絵もあり、文字数はぐっと少ない。優しい言葉で言ってることは、とてつもなく恐ろしくもある。茶色の猫や犬や・・・でないと法律違反!刑罰は・・・。あとがき解説などを読んでると、本当にフランスだけではない、日本も。いや、今は世界中の国がこんな状態に逆戻りしてるんじゃないだろうか。一人ひとりがしっかり考える。なるほど。
読了日:08月18日 著者:フランク パヴロフ,ヴィンセント ギャロ,藤本 一勇,高橋 哲哉
読まされ図書室読まされ図書室感想
各界の人から紹介された本を読んだ著者のエッセー。NHK俳句の司会をされていることから興味を持ちなにか読んでみたくなって、最初の1冊。あのゆったり感そのまま。自分とは違う他の人の推薦本となると、自分ではまず選ばないような本に出会え、そこからまた新たな視野が広げられるようだ。著者もかなりそんな本に出会えたようです。この中で、何冊か読んでみよう。
読了日:08月18日 著者:小林 聡美
【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び感想
第161回直木賞受賞作ということで読む。江戸時代の大阪道頓堀を中心として歌舞伎や浄瑠璃が盛んに行われ、庶民の楽しみであったことが伝わる。その中で主人公「半二」の浄瑠璃作家としての生涯が描かれる。読後、調べてみると半二は実際、「妹背山女庭訓」の作者であり、後の文楽、歌舞伎の演目として200年以上も続いてることになる。人形浄瑠璃と歌舞伎が同じ演目を取り上げて興行したり、他の小屋が焼き直して行ったり、かなり自由に行われていたことに驚くとともし、半二が作品に苦しむ中、妻のお佐久の気性が頼もしかった。
読了日:08月17日 著者:大島 真寿美
凪のお暇(5) (A.L.C.DX)凪のお暇(5) (A.L.C.DX)感想
凪が何気なくやっている「雑用」が、他の人にとっては大変なこと。そんなことに気づいてくれる周りの人がいてくれることが嬉しい。凪はそのことにいつ気づくのだろう?我聞、ゴンと少し離れて、お互いがその良さに気づいていく。身近にいると気づかないことが、離れて初めてその人の大切さがわかったりするんだよね。
読了日:08月12日 著者:コナリミサト
凪のお暇 4 (A.L.C.DX)凪のお暇 4 (A.L.C.DX)感想
鍵を手放す決心ってなかなかできないよ。凪の決意も凄い。糠床が無事で良かったね。
読了日:08月11日 著者:コナリミサト
凪のお暇(3)(A.L.C・DX)凪のお暇(3)(A.L.C・DX)感想
我聞慎二とゴンさん、ゲーム!変われないと言い切る我聞。可愛いと言ってくれるゴンさん。凪はどっち選ぶんだ?ゴンさんのキーは一体何本渡されてるんだ?我聞ももっと優しくしたら?
読了日:08月11日 著者:コナリ ミサト
凪のお暇(2)(A.L.C.DX)凪のお暇(2)(A.L.C.DX)感想
子どもが持って帰っていて、帯に黒木華のドラマの紹介があって、思わず手にして、1巻を読み終える。周りの人のことばかり考えて、自分の思いを出していなかったら疲れるだろうね。凪はこれからどう生きていくのか、次が気になる。
読了日:08月11日 著者:コナリ ミサト
凪のお暇(1)(A.L.C・DX)凪のお暇(1)(A.L.C・DX)感想
子どもが持って帰っていて、帯に黒木華のドラマの紹介があって、思わず手にして、1巻を読み終える。周りの人のことばかり考えて、自分の思いを出していなかったら疲れるだろうね。凪はこれからどう生きていくのか、次が気になる。
読了日:08月10日 著者:コナリ ミサト
線は、僕を描く線は、僕を描く感想
小説っていいな。普段出会いもあまりない水墨画に出会わせてもらえた。漫画も出版されているようだが、多くの人にその世界を味わってもらいたいものだ。墨の濃淡だけで描かれるものくらいの認識しかなかった。だが、その技術だけではなく、その作家のものを見る目、作家の人生観までもが、作品に投影されるとは、奥深いものである。もちろんその作品を見極める力も必要だ。生活への気力を失っていた青山霜介が水墨画、作家との出会いを通じて、自らの過去と向き合い、未来への希望を抱く良い作品だ。他人との繋がりが彼を強くした。
読了日:08月10日 著者:砥上 裕將
いるいないみらいいるいないみらい感想
連れ合いが、子どもが、いるいない。いろんな事情の人の集まりがこの世の中。日本の政治家の「結婚して、子どもは・・・」という発言には呆れるが、先進国の中でも特に出生率も低いのが日本。この原因や将来は気にもなる。5短編の中で最後の「金木犀のベランダ」の子羊堂のメロンパンが最初の短編にも出てきていた。「欲しいものが手に入らないこともあるが、すでに持っているものの幸せを感じることも大切だ」という節子さんの言葉も心に響いた。「小さな花が集まって強い香りを放つ」「パンのように膨らんで甘い香りを放つ」人生を感じたい。
読了日:08月05日 著者:窪 美澄
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女感想
第161回 芥川賞受賞作ということで読む。むらさきのスカートの女をストーカーのように見守る、いやチェックする黄色いカーディガンの女。ホテルの清掃作業を行うスタッフの言動が信じられなかった。今どきそれはないでしょ! 近づきたいと思いながらいつまでも近づけなかった「私」の行動はどうだったのだろう。「むらさき」を守るためなのか「私」を守ろうとしたのか。所長も「むらさき」にすべてなすりつけようとしたのか。謎は残り、「私」のしたたかさ見た。
読了日:08月03日 著者:今村夏子
傲慢と善良傲慢と善良感想
傲慢と善良ってどんなことなのだろうかと読み進める。坂庭真実と西澤架との出会い。人が人との関係で、相手を傲慢な人、善良な人と思ったり。また逆に自分は善良と思っているが人からは傲慢と思われているのに、それに気づかないほど傲慢であったり。人生の歩みの中で、家族、友人、周囲の人、いろいろな評価がされていることを改めて感じた。真実のとった行動には唖然としたが、それ以来の架の熱意には胸打たれる。終盤の「キャンセルして」に、それはないだろうと思ったが、その後の真実たちの行動に大喝采!
読了日:08月02日 著者:辻村 深月

読書メーター

7月の読書記録~12冊、3069頁、99頁/日~読書メーター

19 8月

7月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3069
ナイス数:408

人工知能人工知能感想
自動運転システムが最近話題。高齢者交通事故の話題も関心を高めるためなのだろうか。図書室でこのタイトルが目に入り読むことに。いきなり自動運転による人身事故から始まり、惹きつけられてしまった。主人公・新谷凱の子供時代からの物語。破天荒でありながら興味ある事柄には熱中していた。大して勉強もしないのにその気になった時の集中力の凄さ。人工知能AIに出会って本領発揮。人工知能ディープ・ラーニングの人間の関わり方は今後ますます慎重に、そしてテロ等に利用されないように。エストニアの電子政府が気になる。
読了日:07月31日 著者:幸田真音
麦本三歩の好きなもの麦本三歩の好きなもの感想
大学図書館勤務の三歩の日常ということで、図書館で働く人の様子が描かれるのかなと思っていたが、個人的な日常の様子であった。このネーミングはどこから来たのだろう。三歩の言葉のカミカミにも周りのスタッフは心温かく、指導者からはお目玉は食らっているようだが、何か憎めない三歩だ。親友とホテルに泊まったり、先輩にズルをしたことの悩みを相談したり、人に恵まれている。愛されている。失敗は多いようだが、それでも、精一杯勤めようとしている。頼りになる人がいること、頼りにしたいと思うことが、いいんだろうね。
読了日:07月29日 著者:住野 よる
あとは切手を、一枚貼るだけ (単行本)あとは切手を、一枚貼るだけ (単行本)感想
静かに流れ行く往復書簡。その中に描かれる二人のちょっとした動きや感じ方を見つめる眼や心には熱いものが流れているように感じられた。文中に登場する「アンネの日記」などの作者や登場人物になぞられて語られる言葉に思いが乗せられているようだ。アマゾン奥地の亀と蝶の話などきみとぼくとがそうありたいと言ってるようで、胸にじいんと響く。タイプライターの音、ミシンの音、一つ一つが愛の言葉に変わっていくようで、心安らぐひとときを過ごすことができた。
読了日:07月27日 著者:小川 洋子,堀江 敏幸
中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本[会話力編]中学レベルの英単語でネイティブとサクサク話せる本[会話力編]感想
「中学レベルの英単語」という言葉に惹かれて買った2冊目。後で気づけばこのニックさん、You Tubeでも「ニック式英会話」という動画がたくさんアップされている。その動画とこの本をもっともっと身近なものにしたいものだ。一つの文から語句を変えて文を作るとか、日本の学校で習う英語とネイティブの英語の違いや、定形フレーズの発音など、英語不得意の私には学ぶことがたくさんあった。「ネイティブの話し方を知らないと聞こえない」なるほど。
読了日:07月21日 著者:ウィリアムソン・ニック
浄土三部経―現代語訳浄土三部経―現代語訳感想
浄土宗の中心経典「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の三部経が現代語訳で示されていて、お経の意味がわかる。阿弥陀仏の物語だ。それぞれの末尾には、仏教用語の説明や解釈の相違・論点などもかんたんに示されていて参考になる。経典を現代語に訳すだけでなく、意味が伝わりやすいように語句も補ってあり読みやすい。特に「阿弥陀経」には極楽浄土の世界の様子について示されているのでよくわかる。手塚治虫の「ブッダ」と「観無量寿経」などを合わせて読むと、こういうふうにお経に出てくるのがわかる。
読了日:07月21日 著者:浄土宗総合研究所,浄土宗
刑罰刑罰感想
ドイツの弁護士作家で、2012年本屋大賞翻訳部門1位という本作を読む。翻訳本は読みきれるかなと不安もあったが、12短編で大変読みやすかった。それにしても、ドイツの司法はスッキリしているものだと感じた。特に「小男」は映画のシーンのセリフを入れながら主人公を描いているばかりか、麻薬所持で大変な刑罰に? が、こんな展開もあるのだ! 「奉仕活動」ではあくどい人身売買の弁護を引き受けたが、その酷さに弁護を降りかけた。司法の許可もなく、が思わぬところに見つけた綻び!
読了日:07月21日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
対訳サザエさん (3) (Bilingual Comics) (講談社バイリンガル・コミックス)対訳サザエさん (3) (Bilingual Comics) (講談社バイリンガル・コミックス)感想
サザエさんの4コマ漫画の英語版で、横に日本語訳。英語不得手な私も訳を見ながら読み進めた。何か所か日本語訳が?誤字?と思えるところも。擬音語など中学校の教科書には出てこないものにも出会えた。来年で長谷川町子さんの生誕100周年になる。その人の描いた漫画は今読んでみても面白い。新書判で会話の英文もなんとか読むことができた。ただ「!」など「l(エル)」と区別できにくいのは語彙力がないからだろうね。外国の人のために日本文化の様子を注釈でつけてあったが、日本人初心者のためのフレーズ解説も欲しかった。
読了日:07月19日 著者:長谷川 町子
焦土の刑事焦土の刑事感想
戦中戦後の混乱の状況、思想的弾圧の中で起きる殺人事件。上層部からの捜査中止の司令。連続して起きる事件を捜査できないもどかしさを抱える刑事。連続殺人事件なのか、犯人は?中止を指示する上層部とは?空襲を受けながら焼け野の中で殺人を繰り返すのはどんな人間なのか?警察上層部とどう関わるのか?戦地に行っても行かなくても、心や身体に大きなダメージを受け、最悪命を落とす戦争の酷さを感じながら、読む。加害者がどれだけ重要な人物とは言っても周りの対応は?だ。また上層部との繋がりが十分読み取れなかった。
読了日:07月18日 著者:堂場 瞬一
サブマリンサブマリン感想
陣内のいい加減さに振り回される武藤との家裁調査官コンビが、深刻なテーマを和らげてくれる。少年時代に事件・事故を起こしたらどう処遇されていき更生を目指していけるのか。被害者の関係者の思いはどうなっていくのか。犯罪者の雇用が困難であったり再犯率が高いことも問題だ。そんな中でもまっとうな生活を目指す若林青年などもいる。投げやりのように見える陣内が目に見えないところで少年たちを暖かく支えようとしているのが、いいね。弘法も筆を選び、家裁も陣内や武藤を選んだ。
読了日:07月12日 著者:伊坂 幸太郎
中学レベルの英単語でネイティブとペラペラ話せる本中学レベルの英単語でネイティブとペラペラ話せる本感想
中学、高校、大学と英語の授業は受けてきたけど、中学以来、単語を覚えることができず、悲惨な点数ばかりもらっていた。最近、それでも少しでも関心が持てたらいいなと、英語に触れている。ホームページなどの作成でも英文字を綴ることもあり、単語に親しむほうがいいなというのもあった。タイトルからして最初から躓いてきた私にはぴったりではないかと読む。こんなかんたんに言えるのかと、驚くような文に、多く出会えた。中学校などでも会話練習にはいいと思うのだが。置き換えの技!
読了日:07月09日 著者:ニック・ウィリアムソン
地中海の猫地中海の猫感想
テレビの番組でもよく見るけど、本当によく猫をとらえている。この本では地中海周辺国の猫を写しながら、そこで暮らす人々の様子も文中から伺えて、猫好きの人だけでなく、旅行好きの人にも楽しめるのではないだろうか。かわいい猫の顔、喧嘩してる猫の顔、猫と関わる人々の優しい眼差し。ほっとできるひとときを味わえた。
読了日:07月05日 著者:岩合 光昭
私に付け足されるもの (文芸書)私に付け足されるもの (文芸書)感想
NHK俳句で講師として出演されていたので、図書館から借りて読む。プロフィールを見て、再認識。12短編集。私には読みこなせなかった。ゴキブリについての一節は哲学的?なもので、捕獲器を置くことで悩むのは辛そう。「〜に付け足されるもの」はもっと読みたい。夫との関係はどうしてそうなったの? これからどうしたいの? 付け足されたもので蓮子はどう変わっていくの? 初めての作家さんで、よくわからないまま終える私の読解力を嘆く。
読了日:07月05日 著者:長嶋 有

読書メーター

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。